カモのネギには毒がある2 サンクコスト
いや面白い。実に面白い。実は1巻と3巻を先に読んでしまったので、途中の2巻がどうしても読みたかったのだ。このドラマの面白さは、まず「経済学」を扱っているところ。そして主人公の加茂教授の姿勢が、単なる学問のフィールドワークというだけでなく、悪事を働く権力に対する強い牽制、あるいは弱者のリベンジなどとして進んでいくところ。このふたつでドラマをぐいぐいリードする。すごく面白い。
この第2巻では、いわゆるサンクコスト(埋没費用)をマルチ商法(ねずみ講)に照らして現代性を示そうとしている。コミュ障の学生を軸に、同じ学生からマルチ商法に誘われて、どんどん自己負担が増えて埋没してゆく様は、まるで昔の生保レディのようでもある。企業は絶対損をしない。ギャンブルも元締めは損をしない。損をするのはその手先として埋没した者たちなのだ。このマルチ商法はまるでこの社会そのものだ。
サンクコストはよく「コンコルド効果」で象徴される。莫大な国家予算を注ぎ込んで世界最速を誇りながら、小さな事故を看過した結果、商業的な失敗につながる事故を起こす。すべての世界にこれは存在する。いちど投資するとやめられない。ギャンブルがその象徴。
このドラマはここからマルチの元締めを突き詰めて破綻させたのちに「マインド・コントロール」の話題へと飛躍してゆく。第3巻へとつづくこの展開はとても興味深い。成人年齢が上がって、高校を卒業したばかりの若者にマルチが近づきマインド・コントロールをした挙げ句、親族郎党にいたるまで財産を巻き上げる。これこそ日本という国そのものではないか?
増税論が当たり前の風潮に流されているようだが、とんでもない。この国は愚かな為政者にマインド・コントロールされているのである。このドラマがそこまで行き着くことができれば頼もしい。
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