#ダリチョコ の映画とグルメ

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FACE展2023 SOMPO美術館 新宿

SOMPO美術館で毎年恒例のFACE展を見に行く。時々このことは聞いてたが、初めて来た。

お目当ては「アキバタマビ21」で紹介された作者。高橋ヨシさん。

様々な作品が並びいずれも傑作で大作だ。

これから活躍するであろうアーチストの才能の一端が披露される展示らしく、ある意味で初々しい。反面、どの作品にも目的を感じさせはするものの、ひとつの作品に情報をあまりにも詰め込みすぎの印象の強い。その作品に込めた多くのストーリーを伝えようとする気持ちは察するが、伝えたいメッセージを抽象化して絞り込むダイナミズムにはやや欠ける印象。その意味で、今年のグランプリを受賞した吉田桃子さんの作品は切れ味鋭く、群を抜いてインプレッシブだった。被写体の小さな目線が極めて現実的で、下半分に流れる得体のしれない空間との非現実性がとてもリアルだ。

高橋ヨシさんの「きみはしらない(you dont Know)」は、つくり手の心境や環境を伝えるキュービズム作品。色合いも落として、そこに存在する人物の情景と心の痛みが伝わる。もがく苦しむ人物の姿と目線。その目線には涙も枯れたような無常観と無気力感。しかし、その心象を必死で伝えようとする全体像の美しさにしばし時間を忘れる。果たして作者がどういう気持ちで作ったか?という点において、ゴッホのひまわりとの経済価値をイーブンにする力がアートにはあると思う。

「ひまわり」をめぐる映画もあるようだ。

東郷青児の「パラソルさせる女」もまたその心象を映す。女性に対する飽くなき欲求はこうした傑作に見事リフレクトしている。なんと美しい、そして想像力を蜂起させる作品であろうか。青児の女性らしい多くのわかりやすい肖像画にはない特別な印象を及ぼす。

こうしてみると、作者の目を通した世界はその時代と思いを伝えるものだ。それは決して社会的である必要はない。社会の中に埋没する自らの感情もまた作者の意図で表現しうるものだろう。その意味でこの展示と、常設展の格差は時代だけでなく、表現することの自由度や勇気、挑戦といった世の中を切り裂くようなヒリヒリした感覚の刺激に欠ける作品が多いように感じる。いったいこの時代は何か?を婉曲的にでも表現している作品が少ないと感じるのは、つくり手が社会から隔絶している、あるいは社会の現実から守られているからなのではないかと疑問に思う。つくり手がそうなのか選考委員がそうなのかはわからない。だが、ちょっと空回りしている展示だったようにも感じた。


FACE2023は3月12日まで開催中。




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