仕掛人 藤枝梅安2  河毛俊作監督

キネノート「仕掛人 藤枝梅安2」。
日曜日の朝、丸ピカで鑑賞。

キネノートの読者から高い評価を得ていたので、楽しみに見たのだが、そこそこの映画という印象だ。この映画で心から感動した、とはとても言いがたい。テレビ枠をちょっと大きくしたというレベルの愚作。映画館で見るような映画ではない。

映画「仕掛人・藤枝梅安」第二作 本予告30秒
思えば仕掛人も大勢いたものだが、藤枝梅安だけでもトヨエツで6人目か。個人的には緒形拳さんの迫力が脳裏から離れない。何をしでかすかわからない怖さがあった。

珍しいところでは小林桂樹さん演じる梅安というのもあったらしく、こちらは医者という姿勢が伝わる。緒形拳さんから小林桂樹さんまで、多くのイメージがこの役に重なる。トヨエツもそのひとりだ。

俳優陣はさすがの名優を集めただけあって、その演技には見るべきものがある。トヨエツ梅安もある種のカタチを整えており悪くない。ただ、情にほだされて女(菅野美穂)を求めるシーンは必要だったのか?原作を知らぬものが言及すべきではないかもしれないが、梅安のプライバシーにかなり突っ込んで説明している部分はあまり馴染まない。謎多き人物のほうがかっこいいと思うが・・・

要所でとてもいいシーンもあるのだが、残念ながら映画のシナリオになっていない。テレビの特別枠で見るドラマであって、映画館で見なくてもいい映画。せっかく大きなスクリーンなのだから、もっと枠を越えた表現があってもいいはずだ。セリフでくどくど説明するのはハリウッドの悪しき伝統と言えるが、日本映画はそうではなかったはずだ。

またしても日本映画の伝統を貶める映画が作られてしまった。しかも大きなテレビ局資本が投下されているようだ。もったいないこと極まりない。
(=^・^=)



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