aftersun アフターサン シャーロット・ウェルズ監督
キネノートはこちらから。「aftersun アフターサン」
AFTERSUN | Official Trailer | Now Streaming on MUBI
劇場は超満員。最前列のわずかな席しか空いてないほど混んでいる。年齢層は多層。やや年配の方が多いか。
これもまた開設が必要。ことによると2度見て納得する映画なのかもしれない。
父と娘のバカンス物語、、、というと単調でわかりやすいが、映画の内容は簡単ではない。その退屈で美しい風景の連続を見て、人によってはその意味を理解できずに寝落ちするのではないか。(劇場を見渡す限りいびきをかくほど寝ている人はいなかった。)
とてつもなく繊細な映像と音、そしてラストシーンのあまりにも感動的で残酷な瞬間は、今思い起こしても涙が止まらない。あのシーンはまさに・・・
カンヌでノミネートされ、ロッテントマトでも高い支持率を誇るこの映画は、ある種のタイムスリップのような構成だ。映像に映る幼い頃の自分と父親の姿はどこか寂し気だ。
親の若かりし頃の写真を見て、どこか胸がきしむような感覚。この映画には時間という極めて残酷な概念を超越する、現実というすさまじいものの恐怖が重ねられているのではないか。
もはや世界中で家族は崩壊している。ことによると(自分のように)憎しみの対象でしかないケースもあるだろう。この現実を直視するのはとても勇気がいることだ。
すごい映画。そして繊細で恐ろしい映画だと思う。圧倒された。
藤谷さんが紹介されている、ウェルズ監督の短編はこちら。
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