#マリウポリの20日間 ミスティスラフ・チェルノフ監督

マリウポリの20日間



チェルノフ監督の声明文はこちら。

【全文掲載】「マリウポリの20日間」監督が命を賭けて取材を敢行した理由を明かす 5800字超の声明文公開 : 映画ニュース - 映画.com



公開初日の夜に鑑賞。いままであった映画館の待ち合いにある椅子がほとんど撤去されていたがっかり。


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しかし映画が始まって映画館の椅子に座ってこの映画を見始めて、すぐに席を立って逃げ出したくなった。早く映画が終わればいいとも思った。その意味でこれは映画館で見る価値ある映画だ。この映画を映画館のスクリーンで見ることは、戦争そのものの場に我々が存在することを示す。


チェルノフ監督はオスカーの授賞式でこう述べている。「歴史は変えられない」と。


“I cannot change history. I cannot change the past,” he said. “But we all together, you – some of the most talented people in the world – can make sure the history record is set straight and the truth will prevail and the people of Mariupol and those who have lost their lives will never be forgotten.“Because cinema forms memories and memories form history.”(「映画は記憶を形成し、記憶は歴史を形成するからです。」)


この没入感の中で何もできない自分を憂う。もちろん何もできっこない。しかし、ひとたび戦争が起きればこの映画と同じことが起きるのは明らかだ。とにかく次々と鳴り響く爆音に耳を塞ぎたくなる。そしてあまりにも残酷な死傷者の姿、特に子供や赤ん坊の姿は目を覆いたくなる。しかしロシアはこれをフェイクだと断じる。この戦争は情報戦だと。


自分もこの映像がフェイクならいいと思う。しかし戦時下にあって、マーケットに人々が押しかけ、生きるか死ぬかの状況で物を盗んでゆくさまはフェイクなのだろうか。人間の浅ましさと愚かさと強欲さをも示すこの映画は他人事ではない。いままさにこの国の眼の前にある危機なのだと思う。


カメラは武器にもなり凶器にもなる。


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スピルバーグが「フェイブルマンズ」で示したテーマは奇しくもこの映画でも立証されている。もし映画が時として真実を映す鏡だとしたら、日本がいま歴史を塗りかえて平和憲法を捨て去ろうとする愚行を見過ごすことができるのか。


この映画を映画館で見て、実際に戦争を体験してみればわかることだ。






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