#チャレンジャーズ ルカ・グァダニーノ監督

チャレンジャーズ




ルカ・グァダニーノ監督作品は見逃せない。ほとんど見ている。丸の内ピカデリーでは、ティモシー・シャラメ主演の前作「ボーンズ・アンド・オール」以来。


ボーンズ アンド オール  ルカ・グァダニーノ監督 


脚本を担当したジャスティン・クリツケス(「パスト・ライブス/再会」のセリーヌ・ソン監督の夫)が持ち込んだ企画にルカ・グァダニーノが乗って、そこにいまや世界的大スターでトップモデルのゼンデイヤがプロデューサーとして参加することで資金を集めて作られた作品らしい。彼女はこの映画で体当たりの演技を見せている。トム・ホランド版「スパイダーマン」シリーズなどの子供っぽさを捨てて、大人の女性を演じている。


町山智浩さんの解説にもあるが、この映画はいわゆる「THE FIRST SLAM DUNK」方式で、テニスの試合を進めながら、コートにいる人物の過去と心理を遡るという映画。冒頭でタイトルが出る前に、コートにかかる人物の影と、3人の主人公の表情が大写しにされる。これからご覧になる方は、このシーンに集中するといいだろう。ラストのワンカットで驚くべきシーンへと飛躍する。


グァダニーノ監督の映画は、その人物の表情を常に意識させる。そして人物が口にする食べ物はとても重要なツール。過去作の多くで「食」にまつわるシーンに深い意味をもたらしている。(この映画ではチュロス)


幼馴染のふたりはお互いを知り尽くしている裸の付き合いだ。そこに女神のような女性が現れふたりを翻弄する。しかし彼女の頭の中はテニスでいっぱいだ。三人の男女の恋愛関係(あるいは肉体関係)がテニスというスポーツを巡って複雑に絡み合ってゆく。コートの戦いに集中するふたりに外から誰もアドバイスすることはできないが、お互いの目線などのサインでこの三人の過去が交錯してゆく。


こうした微妙な心理を、これまで見たこともないような映像で見せつける。ボールが目線になって相手に向かっていったり、次々に破壊されるラケットなど、とてつもないイマジネーションだ。いままで見たテニスの映画も素晴らしい映画はたくさんあったが、ここに示される信じられないようなカメラの動きは、映画館で見る価値のあるものだ。びっくりした。




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