豊島横尾館 「核燃料デブリ」
今回の旅行の最も大きな目的はここ「豊島横尾館」に行くことだった。
一昨年の夏は内藤礼さんの「母型」が目的にで横尾館に入る時間がなかったが、今回はレンタサイクルを借りてまずはここに至る。
入口から興奮させる。
写真は庭などに限られていて、ここで紹介するものも限りがあるが、中庭はこの通りだ。
ここから家屋の中に入ると驚くべきことが起きるのだがネタバレになるので何も書けない。しかし古い民家の中は、横尾忠則さんの作品にも目を奪われるが、それ以上に足元が・・・。
一旦外に出て、トイレに入ろうとすると、そこにも驚きが。トイレの壁が歪んだ鏡で覆われている。”歪んだ”というのがポイントで、実際に使うことができるトイレの便座に座ると恐ろしく不思議な世界に包まれる。歪んだ自分に囲まれて用を足すことになる。
#横尾忠則 寒山百得展① 東京国立博物館 - #ダリチョコ の映画とグルメ
そしてトイレの横にある円筒の塔に入るとさらなる驚きに見舞われる。家浦港から歩いても目立つこの塔の中は、横尾忠則さんのテーマコレクションのひとつが集約されている。
「GENKYO」でも示された滝のインスタレーションがこの円筒の中に集められる。この写真ひとつひとつも横尾忠則さんが撮影した写真で、そのミクロが塔の先端まで張り巡らされている。しかも床も鏡なので、グランドレベルにいる自分の上から下まで滝の写真で埋められている。
この横尾館のテーマは「水」だ。そしてベックリンの「死の島」を重ねているという。すなわち、
水と死
これは人(動物)が母型の羊水に守られてから生まれ、水なくして生きることができないことを意味しているのではないか。この美しい島がかつてゴミの島だったことを顧みると、豊島横尾館と内藤礼さんの「母型」の重なり合う意味は深い。
水がないと我々は生きることができない。そして水は絶えず流れてゆく。まるで「方丈記」のように・・・。
入場料500円のわずかな時間であらためて横尾忠則さんの偉大さに押しつぶされてゆく。
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今朝のニュースで、震災から13年以上経過して、極めて危険な核燃料(核燃料デブリ)の取り出し作業に着手されたことが報道されている。東日本大震災はまだ終わっていない。そかもこれは明らかに人災だと思う。また、作業されているかたのご苦労を思うと胸がきしむ。
デブリ取り出し22日着手 福島第1原発2号機、2週間かけ回収:震災関連:福島民友新聞社
デブリ分析施設を公開 福島第1原発から取り出し―JAEA:時事ドットコム
回収予定のデブリはわずか3グラム 福島2号機の炉内の状況つかめる? 分析施設を公開:東京新聞 TOKYO Web