#抽象のラビリンス ② 「ガタロ」 #アール・ブリュット
◆66kg "Sort of similar"(似ている) - #ダリチョコ の映画とグルメ
ぞれぞれのアーチストに個性とこだわりがあって、キャリアなどを確認するとなお興味深い。
「せっけんのせ」にこだわる柴田鋭一氏。絵のほかに小説も書くという對馬孝哉氏。炭を使って作品を生み出す伊藤駿氏など、それぞれの思い入れに接する。
個人的に最も興味をそそられたのがガタロ氏の一連作品。
長い間、清掃の仕事をしながら絵を描き続けてきたガタロ氏の作品はすべて「しぼられた雑巾」。その形はひねりの効いた不可思議な生き物のようにも思える。ガタロ氏曰く「清掃の道具をきれいだと思った。」ということから、汚れを落とす道具の美しさと存在感をここで示そうとしているようだ。誰も目にしないその着眼力も見事だと思う。
ヴェンダースの映画がよぎる。あの映画も日常を重ね合わせる中に輝きを見出そうとする映画。ガタロさんの世界との違いはあるものの、存在意義には類似性があるように思える。
美術手帖の紹介されたガタロさんの記事を読むと、チラリと戦争の影も密やかに感じさせるキャリアのようだ。
我々は平凡な日常の中に、このような繊細さを感じる機会があるだろうか。あまりにも緻密なこのアール・ブリュットの世界に浸ると、いつもと違う自分が呼び起こされるような気がする。とにかく素晴らしい作品の数々。「語りの複数性」以来、すっかり魅了されてしまったアール・ブリュット。名もなきアーチストの傑作も多い。
年内、12月22日まで開催中だ。
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百瀬文さんの作品は近代美術館でも接することができた。
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