パレード 藤井道人監督、Jimmy Lie(ジミー・ライ)
◆「ザ・パレード」:派手な死後の世界ドラマは「アフターライフ」ではない
藤井道人監督のNetflix映画
まず、この映画の美しさ。錆びた小さな観覧車やアキラという小説家の書斎。これらのシーンはいかにも映画的で美しい。これだけでこの映画の魅力を語ることができる。
もうひとつは河村光庸プロデューサーの存在。2022年に亡くなった河村さんが企画したと言われるこの作品に、もし彼の強い意思が込められたシーンがあるとしたら、それはおそらくリリー・フランキー演じるマイケルが作ろうとした映画の”革命”ではないかと想像する。若松孝二や足立正生が残した軌跡をなぞるような名残りがここに残されていると思う。
震災で息子を見失った母親を長澤まさみさんが演じていて泣かせるが、映画の前半では横浜流星さん演じるヤクザ、後半では女子高生の森七菜さんの演技が光る。横浜流星さんのヤクザは、当時付き合っていた女性が幸せに暮らしているのを見てひと粒の涙を流すシーンは最も印象的なシーンと言える。
後半は森七菜さんのいかにも女子高生という演技が刺さる。リストカットでこの世界にやってきた彼女のさりげない演技があまりにもリアルで驚かされる。
映画を愛する映画でもある。後半はマイケルの映画を完成させるために皆が力を合わせるという展開に心が踊る。もしかしたら河村光庸さんが亡くなる間際にご自身の思いを藤井道人監督に託したのではないかと思わせる。
Kawamura had a taste for more pungent fare, including Fujii’s “The Journalist” (2019), a gutsy political drama that won the Japan Academy Prize for best picture. I’m not sure what the producer would have thought of this tribute, which is closer in tone to Yoji Yamada’s dewy-eyed “It’s a Flickering Life” (2021).
河村は、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した大胆な政治ドラマである藤井監督の『新聞記者』(2019年)など、より刺激的な作品を好んでいた。プロデューサーが、山田洋次の潤いのある『人生はゆらぐ(シネマの神様)』(2021年)に近いトーンのこの作品にどう思ったかはわからない。
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中国当局に長く拘束されていたジミー・ライ氏の裁判が始まったらしい。
◆黎智英今日在香港高等法院出庭,外交部回应 黎ジミー氏は本日香港の法廷に出廷し、国家安全保障において中央政府は香港を支持していると述べた。
◆Jimmy Lai trial: key points from media mogul’s testimony on first day | Jimmy Lai | The Guardian ジミー・ライ裁判:初日のメディア界の大物証言の要点
◆Jimmy Lai: Hong Kong hears from jailed media tycoon Jimmy Lai for the first time in four years at his trial | CNN 香港、投獄されたメディア界の大物、黎智英の裁判で4年ぶりに証言
#ジミー・サビル : 人気司会者の別の顔 「a travesty of justice(正義の茶番)」 - #ダリチョコ の映画とグルメ