石見銀山 山陰旅⑪、Japan’s elderly(日本の高齢者)
日本はかつて世界の銀の3分の1を産出していたらしい。黒澤明監督の「乱」のモデルにもなった毛利元就が織田信長と勢力を拮抗させたのも、石見銀山の経済力があってのことだったという。
その銀山を目指して、出雲市の始発電車に乗り大田市という駅で下車。外はまだ真っ暗で、銀山に向かうバスの始発が動き出す頃にようやく山に太陽の光が灯る。
大森代官所のバス停で降りて、古い町並みを歩く。
世界遺産に指定されただけあって、美観地区として徹底している。自動販売機も町並みに合わせたようだ。
この地域の大手銀行ごうぎんこと山陽合同銀行もイメージカラーの赤を消して町並みを演出する徹底ぶり。
ここが旧裁判所だそうだ。
代官所や裁判所があったということは、この地域に然るべき仕事の需要があった、つまり裁きにかけられる事件があったということか。銀という経済を支える欲望の渦に巻き込まれた人たちがここにいたということなのではないか。
そんな欲望を見透かしたように、恐ろしく目つきの悪い猫がこちらを睨んでいる。睨み返す勇気もなく通り過ぎ目的地へ。
目的地である龍源寺間歩という銀を掘る坑道に至るまで、あちこちにたくさんの穴がある。どこも立入禁止になっているが、ここ龍源寺だけが立ち入ることができる場所となっているようだ。
残念ながら朝も早く、次の予定があるのでじっくり過ごす時間はなかったが、外から世界遺産の雰囲気だけは味わうことができた気がする。
(=^・^=)
★
★
CNNが日本の高齢者が刑務所に入ることを選択することについて取材している。明日は我が身だと思う。孤独に暮らす高齢者は施設に入る資金もなく、刑務所で孤独を紛らわすことを選択するという物語になっている。
◆日本の高齢者は孤独で苦しんでいる。刑務所に入ることを選択する女性もいる













