銀之塔 銀座、"The risk-taker"(メルツ)
いまの住まいに越してきてから、上野や浅草や銀座あたりへのアクセスがよくなったので、銀座をぶらつく機会も増えた。歩行者天国の由来をいまさら唱えるつもりはないが、銀座のホコ天は物心ついた頃からあった。自動車事故を憂いて苦し紛れに始めたものという説もあるが、いまはこのホコ天を占領するのは外国からのお客様たちだ。
マクドナルド1号店でハンバーガーを買ってもらったのもここだった。あれから50年。
映画を見終わってぶらぶら歩いて東銀座の歌舞伎座あたりをよぎる。歌舞伎座にはまだ入ったことがないのだが、勘九郎の文七元結をやっているらしい。勘九郎もまた一段と父親に似てきた気がする。
晴海通りの歌舞伎座を通り過ぎ、2つほど行った角を曲がると、地味な構えの店があった。ひょいと覗くと入れそうなので、予約はないが2名入れるか聞いたら3階のテーブルを案内してくれた。古くて立派なお屋敷だった。外観からは想像できなかった。
聞けば創業は昭和30年で、わたくしより7つ年上ということになる。
果たしてこの建物が昭和30年に建てられたものかどうかわからないが、室内の装飾などにその名残りがある。
出てきたビーフシチューはやけどするほどの熱さ。スープもまろやかで寒い時期にはたまらない味わいだ。
セットメニューのグラタンのあとは、タンシチューも出てきた。
柔らかさとまろやかさがうまく調和するような味わい。どの料理にも隙がない。
昔は銀座で食事など、とても手の届かぬ夢のような店ばかりだったが、今思うとそれほど高く感じない。ランチであれば食べられる店もいくつかあって、楽しめる。銀座はかつて夜の街だったが、この街は少なからずさらなる未来へと変化を遂げようとしている。
そんな街のひと隅に、このような古い店が残されていることに感謝したい。店の中の匂いやぬくもりに昭和を感じさせるからだ。
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このブログでも記事にしたが、ドイツ連邦選挙は保守党が勝利し、フリードリッヒ・メルツ氏が新たな首相に就任する見込みだ。BBCはメルツ氏を「リスクテイカー」と称し、ドイツを安定期に導いたメルケル政権の中道路線からの明確な転換を示すものだと書いている。ポイントはロシアとの距離だろうが、アメリカはドイツがロシアに近づくことを望んでいない。舵取りを間違えると、次はポーランドがウクライナと同じ舞台となる可能性もあるという。
◆ドイツのフリードリヒ・メルツ:極右と手を組んだリスクテイカー






