独裁者トランプへの道 町山智浩著

独裁者トランプへの道 (文春e-book)
独裁者トランプへの道 (文春e-book)
文藝春秋
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町山智浩さんが出された本は、週刊文春に連載中の「言霊USA」をまとめたものだが、今回は前作「ゾンビ化するアメリカ」の続編として、ついにドナルド・トランプが2度目の大統領に選ばれるまでを細やかに紹介している。言うまでもなく映画の話題も満載だ。


まずは「バービー」。「2001年宇宙の旅」のパロディで始まるこの映画は、まさに無自覚に良妻賢母をよしとする家父長制を皮肉たっぷりに批判するようなドラマだった。しかし現実はトランプの再来で、家父長制を良しとする社会が訪れつつある。


バドワイザーがトランスジェンダーを商品に展開して炎上した、という話題も面白い。「LGBTグルーミング陰謀論」を端的に示すと「ジャニーズ問題」。無意識に近寄る魔の手に踊らされるのは子どもたちだけではななさそうだ。「バーニングマン」という地球環境を意識した自給自足イベントが近所迷惑だ、という皮肉にもにたジレンマ。「アーミッシュ」の話題も面白い。(刑事ジョン・ブック 目撃者


トリニティ実験場」に赴いて子供にインタビューしたら「原爆はクール」と答えたというエピソードも然りだ。「オッペンハイマー」のことを知らない子どもたちだ。日本が被爆国であることの裏に「バターン死の行進」を強いられた家族の思いを語る方のメッセージも印象的だ。物事は側面的に見るべきではないだろう。


アメリカン・フィクション」や「#シビル・ウォー アメリカ最後の日」あるは「いちご白書」などの話題を経て、後半はいよいよアメリカ大統領選を自ら取材しながらコラムに落としている。


こちらのブログでも紹介した「RFKJrの話題」やハリスリードと言われた大統領選の結果についてのコメントも読み応え十分だ。アメリカで起きていることの空気が伝わる。そしてその空気は無意識に我々日本人も吸い込まざるを得ない植民地の奴隷のようなものだ。


現実は予想をはるかに越えて厳しいのだ。そしてチャップリンが平和の盾になった「独裁者」だけでなく、ロシアにも日本にも存在する。ウクライナにもいるかもしれない。


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【町山智浩×武田砂鉄】“独裁者”トランプはどこへ行く?|「反キリスト教」を取り締まる“信仰局”の正体|お金持ちは「神様の国へ行ける」|トランプがTVに出なくなった理由|“推し活”化する政治とカルチャー



「推し」が映画の内容にかかわらずファンを広げているが、政治も「推し」がメインになってきたという。武田砂鉄さんが、推しのあとに冷静になったときどうなるか?と問いかける。アメリカの選挙はすでにテレビではなくSNSに移行していて、トランプの選挙参謀がアレックス・ブルーゼビッツを呼んで参考にしたらしい。これまで選挙に行ったことのなかった20代が「推し」になってトランプに投票した。東京都知事選、兵庫県知事選もこの世界だという。


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