野生の島のロズ、「60万人」

野生の島のロズ」は素晴らしい映画だった。日曜日午後の劇場は公開から数週間経っているのに満席。字幕上映にもかかわらず、小さな子供さんも含め幅広い客層が劇場に詰めかけていた。席の予約が遅れて最前列の鑑賞。


ロズにラピュタのロボット兵を重ねるのは自分だけではあるまい。バズーとシータが天空の城にたどり着いてロボット兵が墓に花を供える。クリス・サンダース監督も公にジブリの影響を認めており、原作者のピーター・ブラウン氏もまた同じことを意識しているのではないか。ロボットが花を供えるという矛盾。機械に花を供えさせるというジレンマをこの映画も引き受けている。


ともかく、


映像がすごい。多くのレビューがドリームワークスの最高傑作だということを否定しない。予告編などでも目にする蝶や鳥が大量に羽ばたくシーンの美しさは映画館で鑑賞するに値するものだ。この疾走感は見事。


ロズが誤って落ちた島で、鳥の巣を潰してしまい、巣にあった卵がブライトビルとなりロズを母親と認識する。かたわらにいるキタキツネのフィンクともども、ブライトビルの成長を見守るという話。人間が破壊し続ける自然を、人間が製造したロボットに守らせるという矛盾は、この映画の軸だろう。生存競争を繰り広げる自然界で、島に厳冬が訪れ生物が瀕死の状態となったとき、ロズとフィンクが大きなドームのような小屋を作り、エサになる側とエサにする側とを集合させ「休戦」と求める。まるでどこかで起きてる戦争を止めようとするようなシーンだ。


パレート最適」、無駄なく資源を再配分する自然の摂理に、ウィルスのような人類が破壊の道を進もうとするとき、この映画のロズがまるで「ノアの箱舟」のような場所を提供する矛盾。このあたりのシーンからずっと違和感があった。ロズはもしかして神なのか?人間がプログラムして生み出したAIがもしかして神かそれ以上の存在なのか?ラピュタのロボット兵にも心があった。そしてロズにもまた心が存在する。人間が作ったものなのに。


非の打ち所がないほど素晴らしい映画だったので、逆にその完璧さに嫉妬するような印象が残る映画だった。プログラムをリセットされたロズをブライトビルが最後に見つけるシーンは涙なくしては見られない。劇場は感涙の渦に巻き込まれていた。大人から子供まで。






The Wild Robot | Official Trailer



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原発クライシスから14年、そして東京大空襲から80年がこの日なんだそうだ。東京大空襲の10万人を含む40万人の民間人が命を落としたが、ワクチンによる超過死亡者数は60万人を超えるらしい。日本でワクチンの人体実験が行われていることは間違いないようだ。



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