ANORA アノーラ、「싱크홀」(シンクホール)
67kg "Source de l’exploit"(偉業の源泉) - #ダリチョコ の映画とグルメ
67.5kg "Silence speaks"(沈黙は語る) - #ダリチョコ の映画とグルメ
アカデミー賞作品賞など5部門を受賞したことで、このちょっと以外な結果を受けて早速見にいくことにした。予告編では知っていたが、まさかこういう映画だったとは驚いた。
コメディである。予告編にもあるが、若い娼婦が大金持ちのロシア人青年と勢いで結婚してしまう、という波乱万丈の物語だ。主演女優賞を受賞したマイキー・マディソンの演技は確かにすごい。まさに体当たりの演技。
しかし、この映画を見始めると、途中からこの映画が予告編の内容とずいぶん違うことに気付かされてゆく。ロシア青年の両親が送り込むボディガードとアノーラが抵抗するすごいシーンからガラッと雰囲気が変わる。アノーラが体を張って戦う姿勢に観客は爆笑するのだが、最後の最後に彼女の健気さが示されて終わるのだが、大笑いした最後にこのシーンを用意するとは・・・。
アノーラは娼婦だ。体を売ることで生活してきた女性。彼女の生い立ちなどは映画の中でほとんど描かれないが、誰を頼ることもなく生きてきた孤独さが端々に感じられ、彼女が本当の愛を知る機会がなかったことは明らかだ。そんな彼女が本当の愛に気づいたとき、彼女はいったいどういう行動をするのか。それがラストに示される。ここはショックを受けるシーンである。
どうだろう、人に染み付いた習慣、例えば日本人だと「すぐ謝る」という行為をやめることができるだろうか。奴隷のように働かされた人が急に大金持ちになって、その社会の振る舞いを身につけることができるだろうか。「マイ・フェア・レディ」や「プリティ・ウーマン」のようなおとぎ話は実在するのだろうか。
この映画はドラマの中で起きることしか語らない。漠然と見過ごすと、この映画の外側にある社会性や主張などはどこにも見当たらない。しかしあのラストを見たあとに、ふと我に返る思いがする。アノーラはいった誰なのか?
町山智浩の映画特電 F**Kだらけの『アノーラ』はなぜアカデミー賞を獲れたのか?
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日本でもあちこちで道路が陥没し、さながら「日本陥没」の様相を呈し、社会全体の陥没を懸念する声が高まりつつある中、韓国でも巨大なシンクホールが突然発生し、バイクが飲み込まれる生々しい映像が出回っている。CNNもこれを報道している。「世界陥没」だ。
◆ソウル市、国土部と調査委を飾ってシンクホール究明…江東区も自己点検
◆ソウルの陥没穴に消えたバイク運転手、一晩の捜索の末に遺体で発見
