アイ・ケイム・バイ、"Runaway rice prices"(農水大臣失言)
I Came By | Official Trailer | Netflix
冒頭のシーンがいい。サム・メンデスの「1917」で好演したジョージ・マッケイが駅で財布を盗み、その財布を拾って持ち主に渡す。そして持ち主から得た謝礼金を物乞いに渡すというオープニング。これにはきっといろいろな意味が込められていると思う。
これは明らかにバンクシーを意識した作りだ。バンクシーの正体はいまだ明らかにされていないが、このドラマではジョージ・マッケイ演じるトビーと連れのジェイがセンスのいい泥棒を演じる。そして、誰が本当の主人公になるか、最後の最後まで明かされない。タイトルの「アイ・ケイム・バイ(参上!)」を名乗るのは誰か。
むしろこの作品は「パディントン」や「ダウントン・アビー」の名優ヒュー・ボネヴェル演じる元判事のブレイク卿の強い存在感に尽きる。この俳優の予想を超えた演技の変化に惹き込まれてゆく。この人物が一人暮らしをする屋敷が舞台だ。元判事の権力者は人脈を使って警察の捜査も紳士的に跳ね返す。
この屋敷の中で繰り広げられる事態をここに書くことはできないが、いかにも紳士然としたこの人物の変化を慎重に見届ける必要がある。そしてバンクシーを気取った正義の盗人とその家族が、どのように絡んでゆくのか。最後の最後まで余談を許さない展開だ。
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ガーディアンのジャスティン・マッカリーは、日本の農林水産大臣が「お米を買ったことがない」(新華社)と失言し、その後訂正した(ロイター)実情を取材している。備蓄米は国民に行き渡らず、大手スーパーは韓国などから大量に安い米を輸入している。石破総理はこの大臣を叱責した(朝日)らしいが、総選挙を前に支持率がぐんぐん低下中だ。それでも27%もある支持率は、岸田政権末期よりははるかに高い。
選挙が迫る中、米価の高騰は日本の首相にとって危険を示唆している

