渡辺哲さんのひとり芝居で知る田中角栄の人生:『カクエイはかく語りき』下北沢レポ

dalichoko(ダリチョコ)


「シネマ秘宝館」の林比佐子さんから紹介していただき、渡辺哲さんのひとり芝居『カクエイはかく語りき』を観に、下北沢の「ザ・スズナリ」に足を運びました。



そもそものきっかけは、木内一裕監督の『明日の献立』に渡辺哲さんが出演されていることでした。その後、河村光彦監督のドキュメンタリー作品を観に行った際、渡辺さんと食事を共にさせていただいたことがあり、そこからご縁が広がったわけです。


Life work of Akira Kurosawa 黒澤明のライフワーク 河村光彦監督 - #ダリチョコ の映画とグルメ


その後も、渡辺哲さんの出演作品に触れる機会があり、ついにこの舞台に至りました。


掟(2024)  中津留章仁監督 - #ダリチョコ の映画とグルメ


68.5kg 渡辺哲さんの「じりりた」 - #ダリチョコ の映画とグルメ


このひとり芝居は、2006年に初演されて以来、約20年ぶりの再演だそうです。渡辺哲さんは、初演当時、田中角栄が総理大臣に就任した年齢と同じだったとのこと。今回もその年齢に近いとのことで、歴史と人物への向き合い方に重みを感じます。



わずか1時間強の間に、渡辺さんがひとりで田中角栄の生涯を演じきる様子は圧巻でした。



場内は、昭和生まれの方で満席。



29歳で議員に当選し、大臣を経て総理大臣となり、日中国交回復を成し遂げ、ロッキード事件で逮捕されてもなお政界に影響を与え続けた田中角栄。その内面を渡辺哲さんは丁寧に演じます。



特に印象的だったのは、角栄が靴を脱ぐシーンです。渡辺さんはその都度、靴をきちんと揃えます。この習慣が実際に角栄にあったかは定かではありませんが、「靴を揃える」という行為の持つ意味を改めて考えさせられました。折り目正しく生きることが難しい現代だからこそ、心に残るシーンです。



舞台では、年表が天井から降りてくる仕掛けもあります。角栄が紅白歌合戦の審査員を務めた年に、同じ新潟出身の三船浩という歌手がいたことや、角栄の好きな映画や女優の話など、知られざる一面も知ることができました。


三船浩 - Wikipedia


ディアナ・ダービン - Wikipedia


心の旅路 - Wikipedia


歴史に名を残す政治家は多くありませんが、田中角栄の足跡は非常に大きく、良くも悪くも現在の日本に影響を与えています。「日本列島改造論」を通じ、故郷・新潟に残した功績の大きさを考えると、利権や圧力を優先する現代政治家との対比も鮮明になります。そう考えると、渡辺哲さんの演技は、角栄の存在の重みをより強く感じさせるものでした。



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