「佐野元春とLAND HO! 〜青春の熱気を映画で追体験」
佐野元春さんとハートランドの解散コンサートが行われた9月15日。同じ日、1994年当時と同じ16時30分にライブが始まりました。今年の佐野さんのライブチケットは完売で手に入らなかったため、せめて映画だけでもと思い、リセールチケットを手に入れました。
一番後ろの席でしたが、とても見やすい場所で、同世代の皆さんと熱気を共有できました。
バルト9では、佐野さん自ら宣伝にかけつけたようです。「今、何処」ツアーの上映時にもバンドメンバーを連れて登壇されていました。(友人のYさんは足を骨折しているのに来場していました。)
3時間みっちり休みなしで突っ走るライブ。開演前、佐野さんは少し緊張した面持ちでハートランドのメンバーを送り出し、笑顔の古田たかしさんのドラムを起点にライブスタート。最初の曲は「ナイト・ライフ」、続いて「アンジェリーナ」へ。会場は大興奮。9曲目の「君をさがしている」まで一気に駆け抜けます。
ここから「ビジターズ」アルバムからの曲が演奏され、「カム・シャイニング」は今聞いてもかっこいい曲です。
わたくしはこのライブには参加できませんでした。同じ横浜で「横浜スタジアムミーティング」に参加したのが1987年9月15日。当時から1994年までの間に結婚し、子供ができ、ライブに参加する余裕はなくなっていました。そしてハートランドもここで区切りをつける。当時の自分と佐野さんがライブで放つ楽曲の思いが重なります。
後半には伊藤銀次さんが赤い上下のスーツで登場。「ハートビート」の情景、そして“小さなカサノバ”がよみがえります。車の中の“小さなカサノバ”、ドライブしたあの日の記憶。当時乗っていたマーク2を思い出します。このあと「Rock&Roll Night」がクライマックス。佐野さんの歌詞が一瞬飛ぶアクシデントも含め、ドラマが生まれます。
ラストは「悲しきRadio」。何度も佐野さんのライブで同じパフォーマンスを見てきましたが、やはりハートランドの終わりを思うと胸が熱くなります。ダディ柴田さんのサックスや東京ビーバップのホーンセクションはもう聞けない。一時期離れていた西本明さんともこれが最後です。(佐野さんがあるライブで西本明さんに戻ってきて欲しいと語っていたのを思い出しました。)
ハートランドでいうと、今は浜田省吾さんのライブに帯同する長田進さんの切れ味がすごかったですね。そしてバッキングコーラスを担当したふたりの黒人女性もとても素晴らしかったです。最後のテロップで「ハンズ」という会社名が出てきて思い出したのですが、学生時代、自分の学校の学園祭にミュージシャンを呼ぶのに「ハンズ」(現在のハンズオン・エンタテインメント)に出入りして交渉したことを思い出します。白井貴子さんやかまやつひろしさん、ばんばひろふみさんなどに来て頂いたものです。
ここ数年、大人のライブを続ける佐野さんのステージも素晴らしいですが、青春を注ぎ込んだ当時のライブにはまた違った思いが残ります。最後の「サムデイ」はスタジアム全体で大合唱。映像には少し粗いシーンもありましたが、31年前の空気がそのまま伝わる貴重な映像でした。
佐野さんはレーベル問題などさまざまな苦労を経験されましたが、自分の音にこだわり続け、再びソニーに復活して活躍を続けています。時間が運ぶライブ映像は、自分のドラマを映す鏡のようです。
ライブ終了後、劇場から大喝采が起き、「ああ、当時ここにいる誰かと同じ空気を吸っていたんだ」と思うと、仲間意識が芽生えるような瞬間でした。
ああ、誰かとこの感動を語り合いたい!
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佐野元春 @ 横浜スタジアム (神奈川県) (1994.09.15) | ライブ・セットリスト情報サービス【 LiveFans (ライブファンズ) 】
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