#ダリチョコ の映画とグルメ

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ノマドランド クロエ・ジャオ監督

西新井の映画館で『ノマドランド』を鑑賞。ようやく鑑賞できた。先ごろのアカデミー賞で3部門受賞した作品



雑誌などの解説を読むと、この厳しい映画の切り口が甘いのではないか、というような論調もある。それは主人公が転々と移動して働くAmazonの工場や国立公営の清掃の仕事について、主人公たちノマドがそれを受け入れているが、原作に比べると描き方がゆるやかだ、という批評のようだ。



しかし町山智浩さんの話を聞くとそれは一面的で、Amazonや国立公園での撮影をするために敢えて表現を抑制していて、この映画で示そうとしているのはポエムだということだ。シェークスピアの詩を映画の中で2度ほど話すシーンがあるが、それがこの映画の示したいことだと言っている。



で、自分はこの映画に資本主義経済の矛盾を見る。Amazonや国立公園の過酷な労働についての表現を待たなくても、この映画がリーマン・ショックで失った地域社会崩壊を示し、資本主義経済の矛盾を示していると思った。古来、地域社会が狩猟民族だったころ遊牧民だった。農耕するようになって地域に根ざすことになるのだが、このことで土地を所有するという概念が生まれる。キリスト教の宗教観に「約束の土地」というものがあるが、アメリカンドリームとは家を持つことである。この考えは日本にも輸入されてバブルを生み出す。



震災もリーマン・ショックも911テロも、大きな事件は一瞬だけ人々を震撼させるが、時とともにそれを忘れてしまう。主人公は夫を失い、地域の雇用を守ってきた大企業が撤退し、人は地域から去ってゆく。郵便番号が消去された街とは衝撃だ。ここから主人公の遊牧生活が始まる。



ミナリ』とは反対の映画。『ミナリ』がアメリカで土地を所有することを夢見る映画であるのに対し、こちらは家を失った個人が車で移動しながら生活する話。家族と個人の対比とも言える。家族が存在したときは幸せだった。しかし子供や連れ合いを失えば何も残らない。孤独の中で何を見るかという映画でもある。美しい映像に翻弄される深い映画だ。
(=^・^=)







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