ブレッソンの切れ味にいつも圧倒される。『田舎司祭の日記』をシネマカリテで鑑賞。
ヘレン・ハントの『セッションズ』をダーリンと見に来て以来じゃないかな。すごく久しぶり。

この日は朝から家で１本映画見て、西新井で『HOKUSAI』を鑑賞後、足早に電車を乗り継いで新宿へ出て、駆け込むように映画館に入る。端の席を確保しておいてよかったのだが、あまりに端すぎて小さなスクリーンを遠めに見る感じだ。ここの映画館で映画見るなら、きと一番前の席がいいだろう。

ブレッソンの映画を映画館で見たのは恐らく『抵抗（レジスタンス）　死刑囚の手記より』以来だろう。あれは岩波ホール。２０１３年頃のことだ。そして、今思うとあのときも寝落ち寸前だったが、今回も早朝から起きていたもんだから、かなりやばかった。事前に町山智浩さんの『映画ムダ話』を聞いておいてよかった。

ジャームッシュの『パターソン』というアダム・ドライバーがバスの運転手出でている映画がまさにこの映画を読み込んでいて、ほかにもこの映画が多くの作家や作品に影響を及ぼしているようだ。

すごい映画だと思う。
というかブレッソンという人物の知性がすごい。ドストエフスキーやトルストイの作品を彼が映画化して、それをタルコフスキーやスコセッシに影響するという輪廻。この関係性の中に、この映画は原作者のベルナノスという、いかにも闘争本能の強い作家が折り重なったことが刺激的だ。
年度もへこまされる司祭の苦悩。この主人公の苦悩はいかにもキリスト教的で手に負えない。ここまでストイックに神を信仰することができるものなのだろうか。
恐れ入った。
(=^・^=)

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