アール・ブリュット中野「形を変えたゲルニカの午後」
なんと中野でも「アール・ブリュット」をやってました。
「渋谷公園通りギャラリー」で時々見る「アール・ブリュット」の世界が、幅広く広がりを見せていることを嬉しく思います。素晴らしいことだと思います。
今回の作品群も、多くの作家さんのマニアックな作品が並びます。
遠くで見て、近くに寄って作品を見つめると、その中にはとてつもない宇宙が存在します。
反復、執念、祈り、怒り、孤独——説明不能な衝動がそのまま可視化されている。
そして描かれた作品の背景を想像すると、より一層これらの作品の価値が高まる。アール・ブリュットの魅力は、「美術史」や「様式」から自由であること。むしろ社会の周縁から生まれるがゆえに、社会の本質を鋭く射抜いてしまうようです。
このユニークな「ゲルニカ」もまた、形を変えた反戦運動。
戦争を起こすまいとする作家たちの意思は、果たしてどれだけ多くの皆さんに伝わっているのでしょうか?
このあとバスで方南町まで移動して、友人のYさんを経由して紹介された「ランダム音楽祭」の、前田キヨ子さんのお宅に伺って、木内一裕監督の「Green Tea-r 緑色の涙」を鑑賞しながら、皆さんと色々なお話しをさせていただきました。楽しかった。
木内監督の映画は女性目線が多く、この映画でも「女は死んだらどうなるの?」という子供からの問いかけが印象的。見るたびにフォーカスする箇所が変化する不思議な映画。手のひら返しをする医師の存在もよく理解できます。体制に飲み込まれつつ、敗戦を受け入れる。猫八が最後、うつ伏せに死ぬシーンは胸が締めつけられます。
この映画の感想を皆さんで語り合いながら、政治の話題になったり、それぞれの考えを聞いて、「ああ、そろそろこの国は戦争を始めるだろうな」と感じました。そういう意識が渦巻く会話。某大学の教授もこの仲間として参加し、ご専門の心理学のことなども教えていただき、とても学びの多い時間でした。そして刺激的でした。
明快さは安心を生む。しかし単純化は現実を歪める。ただ一方で、歴史は常に振り子でもあります。強い言葉が強い反発を生むこともある。
確信したことは、この国のポピュリズムは「はっきりものをいう」政治家に引きずられる、ということ。もっと突き詰めると「ハッキリと嘘を言う」とそれが正になってしまう。中曽根、小泉、安倍に続く現政権は、このまま敵を増やし、再び国民を死に追いやるだろうと確信しました。
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