トゥギャザー「不完全な神の子どもたち」
冒頭から不穏な空気が漂います。ホラー映画そのもの。
森林を彷徨う男女、そして2匹の犬。洞窟の中、水面の下から見上げるカメラ。もうこれだけで十分。怖い怖い怖い。
主人公の男女は結婚せずに同居しつづけるしっかり者で教師の女性と、夢を追うだけで優柔不断な男性。この中年の男女が交わす「愛してる」の言葉が宙を舞います。
ミヒャエル・ハネケの「ファニーゲーム」でも多様された森林を見下ろす空撮。「サブスタンス」のような狂気。
タイトルのとおり、ふたりはともに人生を歩みます。しかし、それは別々の肉体としての歩みではなく、まさに結合というか融合というか合体というか、これはなんということなのでしょう。まさに生みの苦しみとでもいうべきでしょうか。
誰もが誰かを、訳もなく好きになって結ばれようとする。そうした当たり前の減少の根源に不完全な神の存在をこじつけます。
父と母が娘の新居に訪れて玄関の鐘(この鐘がとても重要)を鳴らすと、しばらくしてドアが開きます。このドキドキする数秒で映画は終わる。開いたドアの向こうに現れる・・・。
これが結末です。これはハッピーエンドなのでしょうか?
(=^・^=)
『トゥギャザー』(KINENOTE)
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