熊野海展 「正解のない時代のモノリス」
熊野海さんの個展に立ち寄りました。
この記事がアップされる頃、もう銀座シックス(GSIX)の個展は終わっているはずですが、とても印象深かったのでメモを残しておこうと思います。
熊野海さんはこの個展に寄せて「正解のわからない時代に生きている」とコメントしています。言うまでもなくその理由はSNSを示しています。
「主観と客観の境界で関心と無関心の間を彷徨う」我々は、掴みどころのない社会を生かされていると思います。
「ネットで見たんだけどさ」とか「TikTokで◯◯が言ってたんだけどね」とか、「◯◯がツイートしてたんだけど」という世界に違和感を感じる世代は消えていきます。さらに「Chatで調べたんだけどね」とまで言われると反論の予知はありません。それが「正」となってしまいます。
この空間に入るとひときわ目立つ自由の女神像。
そしてそれぞれの作品を印象付ける”なにか”。
まるでフラフープをクロスさせたようなツールです。
個展のタイトルを彷彿とさせる美しい情景、人物と風景が不思議な構成で混ざり合う美しさの中に存在する”なにか”。
ふと思い出す「2001年宇宙の旅」に出てくる”モノリス”。
ははぁなるほど。
あの”モノリス”は宇宙人という設定で、人類の祖先類人猿が水場を争うときに”武器”を与えて戦争を始めさせます。そして類人猿が投げた骨が核兵器を搭載した宇宙船になって・・・。
これでつながりましたね。
外部から影響された”なにか”がいつしか人類を支配する。この美しい情景描写の向こう側にあるものに誘われてゆく。
もちろん、これはまったく見当違いかもしれません。
それでも私は、熊野海さんの作品を前にして、
美しさの奥で静かに進行する「支配」や「拘束」を思い浮かべずにはいられませんでした。
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