名もなき者、"Pазговор"(会談)
「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」を鑑賞。
ボブ・ディランには全く縁がなくここまできた。「学生街の喫茶店」がぎりぎりだ。ただ彼がネットの普及で音楽の価値が低下しているのではないか?というインタビューに応じて「いいじゃないか、もともと価値なんかないんだから。」と応じたという話しを聞いて、この人は信用できる人だと思った。
しかし、映画の中のディランという人物は、極めて高い才能に恵まれ、周りからは信用ならない人物として描かれる。これもまた説得力がある。
この映画を見て心を締めつけられるのは、ディランではなく彼を取り巻く人物、特にシルヴィの心理。彼女が見つめる先のステージにはディランとジョーン・バエズ。ふたりがステージで奏でるハーモニーに嫉妬するシルヴィ。バエズはバエズでディランの奔放な行動に翻弄される。
アーチストは誰もがそうなのかもしれないが、彼らは誰のためでもない、自分のために歌っているらしい。ウディ・ガスリーにあこがれ、ピート・シーガーや家族に応援されて次々と新たな境地に進むディランを誰も止められず、ディランはディランで自分の思うままに歌う。
わたくしごとだが、中学生の頃、ロックを学園祭のステージで演奏したくて学校と戦ったが、フォークは認められてロックは弾き飛ばされた。フォークがよくてロックがダメ、と決めつけた教師のことを考えると、彼らはもしかするとボブ・ディランをリスペクトしていたのではないか。もしそうだとしたら、いま誤解は解けた。
How many times must cannon balls fly
Before theyre forever banned?
町山智浩 映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』2025.02.25【ボブ・ディランの伝記映画】
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かねてから予定されていたトランプとプーチンの会談は、「エネルギーインフラ」をめぐり「限定停戦」をプーチンが受入れたと世界が報道、プーチンはこの会談を「非常にうまくいった」と評価している。停戦していたウクライナがガザの攻撃を再開したようなことがないようトランプーチンの動きに一定の期待をしてみたい。停戦期間は30日だ。
◆プーチン大統領はトランプ大統領と会談後、軍に命令を出した
