スタニングローズ　秋華賞2022

2022/10/16 18:40

この秋華賞の第一回開催が１９９６年のこと。牡馬の菊花賞に相当するレースが存在しなかったことから、この年初めて開催されることが決まった。勝ったのは５番人気ファビラスラフィン。１番人気のエアグルーヴが１０着に沈むなか圧勝した。ちなみに３着がロゼカラー。ファビラスラフィンの快進撃はこの後も続き、ジャパンカップでシングスピールの２着に迫る好レースを演出した。

その後、２００１年にテイエムオーシャンが勝った秋華賞で惜しくも３着に敗れたのがローズバド。

そしてローズバドの孫娘が、今年の秋華賞を勝ったスタニングローズ。父キングカメハメハ。

好位置につけたスタニングローズは終始前で競馬をする展開から抜け出し、２冠馬スターズオンアースらの追い上げを交わし、見事にこのレースを制した。坂井瑠星騎手はG1初勝利。

３着に敗れたスターズオンアースはスタートから出遅れ、オークスで負かしたナミュールにもわずかに及ばなかった。しかし上位３頭の実力は拮抗しており、結果論だがこれが東京競馬場だったら、おそらくスターズオンアースが勝っていたと思う。今回は展開に飲まれる形で終わったが、もし上位３頭が再度ぶつかったら、結果は変わるかもしれない。楽しみなライバル関係だ生まれた瞬間となったかもしれない。

勝ったスタニングローズは、ローズ家の血脈を受け継ぐ名牝。
映画ではバラを題材にする作品が多く存在するが、秋華賞もまたバラにまつわるドラマが展開したことになる。バラの名前をもつ美しい競走馬の血脈に流れていると思うと、競馬もまたドラマであることが伝わる。
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