メイ・ディセンバー ゆれる真実 トッド・ヘインズ監督
この記事が少し遅くアップされるので、映画の公開が終わりに近づく頃にこの記事を読んでも価値がないので、少し違う切り口で書くことにする。
トッドというと、昨年の話題を総ざらいするほど高い評価を得たトッド・フィールド監督の「TAR/ター」だが、この映画も女性に内在する複雑な心理を描いていた。
そして今年、前作「ジョーカー」の続編が公開されるが、そこにはなんとレディー・ガガが登場するようだ。予告編を見るだけでなぜか涙が出る。こちらはトッド・フィリップス監督。
そして本作はトッド・ヘインズ監督作品。「キャロル」が代表作かもしれないが、社会派監督として「ダーク・ウォーターズ」という骨太の映画も撮っている。
今回見たこの映画も、社会問題視された親子ほど年の離れた女性が未成年の少年の子どもを刑務所で出産した女性を軸とする話し。ただ、主人公は、その女性を演じるナタリー・ポートマン演じる女優の話しとして進んでゆく。なんとも複雑なドラマだ。ヘインズ監督は、この複雑な現実をドラマとして実に巧妙に作り上げる。片時も目を離せない緊張感。しかし、この映画は音だ。音というより音楽が極めて印象的な映画。同じようなドラマチックな旋律が流れるシーンの意味を追うと、自ずとこの映画の狙いが見えてくる仕組みになっている。いかにも映画的な作品。映画でないと表現できない作品だろう。
いずれにせよ、この「三人のトッド」から今後も目が離せない。
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