SHOGUN 将軍 真田広之プロデュース

原作者のジェームズ・クラベルはオーストラリア出身のイギリス人で、「大脱走」の脚本に関与するなど映画監督としてのキャリアが長い。そんな彼が1970年代にウィリアム・アダムス三浦按針)日記をもとに書いた小説が「将軍」だった。クラベルは従軍経験があり第二次世界大戦中シンガポールで捕虜の身だったが、その時の日本人との接触が、この小説を書く背景となったようだ。


クラベルは、娘の教科書に「1600年にイギリス人が日本に行き、侍になった」という一文があったことがこの小説の着想のきっかけになったと述べている。


三浦按針とクラベルが重なったのだ。


これをパラマウントがリチャード・チェンバレン主演でドラマ化したのが1980年。虎永役に三船敏郎、鞠子役に島田陽子が大抜擢された。島田陽子さんが風呂でチェンバレンの背中を流すヌードシーンが話題となった。モーリス・ジャールが音楽を担当し、なんとナレーションをオーソン・ウェルズがやっていた。



あれから44年・・・


SHOGUN 将軍 - Wikipedia


66.5kg 「The biggest upset(大きな番狂わせ)」 - #ダリチョコ の映画とグルメ


先に述べると、このドラマを見る前にチラリと徳川家康の年表を見ておくといいかもしれない。太閤秀吉死後の家康が関ヶ原の戦いまで何をしたかを知っておくと多少わかりやすい。


ひとりの映画ファンとして色々な思いはあるが、海外でのレビューは大いに絶賛され、特にガーディアンは大絶賛で、特にジャスティン・マッカリー記者はこのドラマの取材のため東京を訪れている。


Shōgun: why the English samurai’s life and legacy still grip Japan 400 years on | Japan | The Guardian

イギリスの侍の生涯と遺産が400年経った今でも日本を魅了する理由


Disney’s Shōgun breaks mould with careful respect for Japanese culture | Japan | The Guardian

日本文化を慎重に尊重しながら型破りな作品に


ほかにもレベッカ・ニコルソン記者のレビューに的確な表現がある。「シートベルトを締めて見る映画



it is not the kind of series you can watch in the background as you scroll on a second screen. Sit down, strap in and pay close attention.

2つ目の画面をスクロールしながらバックグラウンドで視聴できるようなシリーズではありません。座って、シートベルトを締めて、よく注意してください。


そのとおりで、このドラマは真正面から対峙しないとわかりにくい内容だ。このわかりにくい内容を世界が果たしてどこまで理解できているのかわからないが、日本の歴史最大級の内戦と言われる関ヶ原の戦いに至るまでを、主人公の虎永を中心に残酷に描き切るすごいドラマだ。毎回目を覆うような残酷シーンが展開される。


日本人が見てもほとんど違和感のない時代劇となったのは、自らプロデューサーとなって細部まで指揮したと言われる真田広之さんの功績は大きいだろう。ほかにも多くの俳優の個性的な演技をリアルな映像が展開されるが、その中で異色だったのは浅野忠信さんだ。


「SHOGUN 将軍」浅野忠信、独自のセリフ回しにこだわり「まず自分の言葉に置き換える」 ─ 反響に驚き「今度は日本が受け入れ体制を」【インタビュー】 | THE RIVER


まるで狂言回しのような浅野忠信さん演じる藪重(本多正信)は、言葉巧みに混乱の時代をすり抜けようとするしたたか者。それを浅野さんは、ほとんど現代語で表現するという奇策で演じている。とても強烈なインパクトで、北野武監督の「」でキム兄(木村祐一さん)演じた曽呂利新左衛門にも似る。そしてこの「将軍」でも”首”が並ぶ。


とにかくこの難しい人間関係と、様々な局面で起きる処方は理解に苦しむシーンばかり。そこに残酷シーンとエロティックなシーン(按針と遊女を鞠子が通訳するシーン、第6話)などが折り重なり、見るものを大いに混乱させるであろう物語が展開する。クライマックスの第9話のラストは椅子から転げるほどの驚きだった。


真田広之さんには、よくぞこれだけのドラマを作ってくれたと思う。我々は時代を越えて、日本の内戦を世界で起きていることに重ね合わせることを意識するべきではないかと思う。按針が虎永に向かって、カトリックもプロテスタントも云々というセリフを投げつけ、虎永はそれに応えるように、自分の戦略を語る。虎永の真の狙いは「和平」だ。戦わずして「和平」をもたらす。ここに至るまでに、多くの犠牲(残酷なシーンの数々)を見せつけた意味がここで明かされる。




SHŌGUN Final Trailer (2024) Hiroyuki Sanada, Samurai Series


物語の詳細は以下から。




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'Shōgun' co-creators break down the finale: 'It's a story about death' | Mashable

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