#八犬伝 曽利文彦監督、ピート・シンフィールド死亡

八犬伝」は、キノフィルム初の週間興業1位作品となったそうだ。



67.5kg "Twickenham thriller” オールブラックス辛勝 - #ダリチョコ の映画とグルメ


正直に言うと、映画としては二流、いや三流だ。さらに、八犬士を演じる俳優のほとんどは素人同然。アメリカで活躍された上杉裕世さんが参加されている割には陳腐な作りで唖然とするのだが・・・


必見である。必ず劇場で見るべき映画だ。


映画は曲亭馬琴と葛飾北斎の友情とともに、南総里見八犬伝のドラマが同時並行する。冒頭のシーンは戦で飲まず食わずの雑兵を励ます主君。妻の玉梓(たまずさ)を一度は許すが家臣の進言で打首にすると、その怨念が天に舞う。ここから呪われた主君は娘の伏姫が命を落とす瞬間八つの球を飛散させる。


とにかく八犬士の物語に涙する。辻村ジュサブロー先生の人形劇を必死に追いかけたあの時代が蘇る。犬塚信乃をはじめとする八犬士のキャラクターに立ちふさがる悪女船虫名刀むらさめなどのエピソードが次々に蘇り、人形劇では表現しきれなかった映像に圧倒される。


現実では、武士から商人になりさがった馬琴が自身の家督を復興させるため、頑なな姿勢で生きる生き様が描かれ、常に”正義”を押し通そうとする。しかし、妻からは反発され、息子は早逝。そんな折、北斎とともに歌舞伎の「四谷怪談」を観劇した歳、舞台したの奈落で鶴屋南北と対面。このシーンがいい。様々な映画に関与している立川談春がすごくいい。南北は不条理な世の中で、虚と実の在り方で馬琴と対立する。


正義を力で押し通そうとすると、その先にはもっと大きな力が必要とされる。むしろ悪の世界に身を落とす者たちがなぜ悪に染まるのか。その原因を突き止めねば諍いは終わらない。これらの考え方は、いままさに世界で起きている諍いに重なりはしないか。憎しみに憎しみで応じることは無益だ。


かつて自分も黒澤明監督作品を必死に追いかけた頃、ヒューマニズムという言葉に魅力を感じたものだ。しかし、「天国と地獄」の竹内銀次がなぜ生まれるのか?について考えたことがなかった。


八犬伝の物語がこれほどまでに奥深いもので、馬琴の思想的変化も含め、多くのドラマに波及するこの原作の威力に恐れ入る。素晴らしい物語に感動した。





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キング・クリムゾン初期、1960年代後半からロバート・フリップとともに柱として存在した偉大な詩人ピート・シンフィールドが80歳で亡くなった。キング・クリムゾンの名付け親でもあるシンフィールドは、権威主義や紛争を厳しく糾弾する思想家でもあった。それは「21世紀の精神異常者」に集約される。そしてこの歌詞は、いまもなお生き続けている。



ピーター・シンフィールドが80歳で死去


Peter Sinfield, King Crimson Lyricist and Roadie, Dead at 80 キング・クリムゾンのオリジナル作詞家であり主要コラボレーターのピーター・シンフィールドが80歳で死去


Peter Sinfield, King Crimson, Emerson, Lake & Palmer Lyricist, Dies
キング・クリムゾンやエマーソン・レイク・アンド・パーマーのシュルレアリスム作詞家ピーター・シンフィールドが80歳で死去


血の雨の爆弾、有刺鉄線
政治家たちが積み上げた火葬用の薪
ナパーム弾の炎にレイプされる罪なき人々
 
死の種、盲人の拝金主義
詩人たちは飢え、子どもたちは血を流す
真に必要なものなど何一つ得られない


21世紀の精神異常者」(1969年)より 

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