「アハーン」 ダウン症の青年と潔癖症の男、心をつなぐ物語
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ふと思い出したのは、「選挙と鬱」が大ヒット中の青柳哲監督の「フジヤマ・コットントン」です。あのラストシーンでも見る側に突きつける素晴らしい感動的な言葉がありましたが、この映画のアハーンが放つラストのひとことも感動的でした。素晴らしかったです。
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公開間近の日曜日、新宿シネマカリテで「アハーン」を鑑賞しました。上映前は「残席わずか」と表示されていましたが、その後は満席になったようです。劇場の最前列で観ましたが、心から感動しました。
物語は、ダウン症の25歳の青年アハーンが、病的な潔癖症を抱える男性と出会い、交流を深めていくというコメディです。静かに、しかし強く心に残る作品でした。
上映後には、配給を手がけた生活の医療社・秋元麦踏さんと、字幕を担当された福永詩乃さんによるトークイベントが行われました。このお話がとても印象的でした。
秋元さんは、移動中の飛行機でこの作品を偶然観て深く感動し、友人に見せたい一心で権利を購入されたそうです。その後、さらに多くの人に届けるためにクラウドファンディングで資金を集め、配給を実現されたとのことでした。これが初めての映画配給の仕事だったそうですが、まさに情熱の結晶だと感じました。
さらに秋元さんは、インド映画の字幕翻訳で知られる福永さんを人づてに紹介され、この映画の字幕を依頼されたそうです。福永さんからは、翻訳にまつわる数々の苦労や工夫について聞くことができました。彼女は「花嫁はどこへ?」など数々のヒット作も手がけており、その経験が存分に活かされていたのだと思います。
映画そのものの力はもちろんですが、秋元さんの熱意によって私たちがこの作品に出会えたこともまた感動的でした。ぜひ多くの方に観ていただきたい映画です。
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