親愛なる八本脚の友だち「マーベラスが見つめていたもの」

dalichoko(ダリチョコ)

「”八本脚の友だち”とダーリンの誕生日」 -


サリー・フィールドといえば「ノーマ・レイ」。平凡な妻が労働組合を結成するに至るまでのドラマに感動したのはもう40年以上の前のことか。


あの感動からずっと遠く離れたいま、彼女はある片田舎の水族館でタコと会話しながら終活をする老女トーヴァ。彼女を水槽から見つめる老いたタコのマーベラスと会話しながら暮らしています。彼女は夫を失い、子供も失った孤独の中にいる。「オクトパスの神秘」というドキュメンタリー映画もタコの愛を描く作品でした。


そこに、借金を抱えた若い青年キャメロンがやってきて、コンビニの主人を通じて怪我をしたトーヴァの後釜としてこの水族館に勤めることになるのですが、この出会いが偶然ではないことが最後の最後明かされる、というお話です。最後のどんでん返しには驚きました。キャメロンもまた親に捨てられた過去を抱えている。


監督は「ザリガニの鳴くところ」のオリビア・ニューマン。あの映画も想像を絶する展開でした。「傷を抱えた者たちが、水辺の風景の中で赦しへ向かう」という感触が確かに似ています。原作はシルヴィー・ヴァン・ペルトのデビュー作。


キャメロンが地元ボードショップの女性と知り合いますが、実は彼女に子供がいて、というくだりは「ノーマ・レイ」にも重なります。なんというか心を締め付ける苦しさが漂うドラマなんです。


トーヴァがコンビニの気のいいご主人とデートするシーンなど、湖畔の美しいシーンが随所に散りばめられたドラマは、失ったものの数奇な運命がタコのマーベラスによって導かれる感動に涙します。


(ネタバレ注意)


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なんとキャメロンは、トーヴァの死んだ息子の子、つまり孫だった。親と衝突していたトーヴァの息子は、好きな女性との間に子供ができた。水難事故で死んだ息子を、地元の噂で自殺だと決めつけられ、辛い人生を送ってきたトーヴァに、最後の救いが訪れるというお話。

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