国葬を平和利用に

なんともこのご時世に呑気な記事だ。

寝苦しい熱帯夜がつづいている。自宅近くの公園は、オシロイバナの匂いがむっと漂い、日が暮れたあともセミの声がやまない。日中は、暑さを倍増させる「せみ時雨」のシャワーだ。仲間の声を聞きつけた雄がつぎつぎ集まり、競い合って鳴くため起きる現象という。


▼セミの幼虫は何年も土中にもぐり、泥だらけの姿で地上にはい出す。成虫の寿命は1カ月ほど。その間「火の雨を浴びながら、背中の二枚のシンバルを鳴り響かせる」。生きる喜びを発散させて、細長い口先から樹液をたっぷり吸い「身も心もシロップと歌に陶然となる」(奥本大三郎訳「完訳ファーブル昆虫記」)のだ。


▼小中学生の自由研究を応援する「自然科学観察コンクール」では昨年の応募が10年前よりも伸びた。コロナ禍でも子供の探究心が止まることはない、と審査にあたった東京学芸大学名誉教授の小沢紀美子さんが感激をつづっていた。トンボの生態を観察したり、人工心臓を自作したり。今年も楽しいテーマを募集中である。



▼原著「昆虫学的回想録」を「ファーブル昆虫記」と名づけて和訳したのは社会運動家でアナキストの大杉栄。監獄の中で読みはじめ「描写の詳密さ!」「文章の簡素雄渾(ゆうこん)さ!」に日常の不自由がすっかり晴れた。「第7波」には用心しよう。その上で思う存分太陽をあびて、夏休みの主人公になろうじゃないか、子供たち!


2022年8月2日 日本経済新聞 春秋より

二つほど。


ひとつは『菊とギロチン』という映画があった。アナキスト集団のドラマでコメディだ。大杉栄も出てくる。



映画『菊とギロチン』予告編


もうひとつは、なんとその大杉栄を殺害したのは甘粕大尉だった、ということだ。



甘粕と先日亡くなった安倍晋三氏の祖父である岸信介は関係があったらしい。
甘粕大尉といえば、ベルドルッチの『ラスト・エンペラー』。坂本龍一さんが甘粕を演じて話題になった映画。



ここでもういちど冒頭の呑気な記事に戻りたい。
大杉栄は獄中で読書することを心待ちにしていたという。そこで想像する社会はアナキスト大杉栄にとってどのような社会だったのだろうか。


満州に進出して残虐非道な行為を繰り返した安倍晋三の祖父岸信介と甘粕正彦。
そしてこの非道な人物たちに弾圧され、表現と閉ざされた思想家たち。非道なひとたちは日本に豊かさをもたらそうとした。しかし豊かさの犠牲になった人々を見ていない。


国家を衰退へと導く為政者は、殺害された元総理を国葬するというのだから、どうせなら税金を無駄にしてほしくない。いっそのこと国葬にプーチンや金正恩をお招きしてせめてもの”平和利用”に役立てるぐらいのことをやってもいいのではないか。




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