町工場の星 諏訪貴子著、「南アフリカ優勝!」

町工場の星
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町工場の星」という本がラジオで紹介されてたので読んでみた。諏訪貴子さんの本は、過去にテレビドラマ化されたこともあるという。よくある会社経営で成功された方の体験談や自慢話かと思いきや、そうでもない。ミクロンの精密な機器をつくる下町の町工場で、父親の急逝で専業主婦から町工場の社長に転身した著者の「人材の確保と育成」をテーマにした内容。


人が辞めない最高の職人集団


というサブタイトルは興味深い。就職した日に転職を考える人が3割もいる、という話しも聞くので、生産年齢人口が減り採用市場が供給側にシフトすると、小さな町工場の取り組みにも大きな学びがある。いやむしろ小さな組織だからこそ成り立ちうることなのかもしれない。著者の諏訪貴子社長も「30人の組織がベスト」と書いている。


諏訪社長も順風満帆で現在に至ったわけではなく、父親から会社を引き継いだときは赤字で、その後のリーマン・ショックやコロナ禍などの影響で苦しい時期も多かったようだ。社長になってから①意識改革②チャレンジ③維持・継続・発展という3年計画で軌道に乗せたという。


期待していた幹部の退社を受けて、職場の空気をつくるのに苦労されたエピソードは印象深かった。「行動」の源には「考え方」があるという。


事象⇒考え方⇒感情⇒行動


という過程で、特に現代人は叱られることに慣れてないので、小さなことがストレスになってしまう。その時、「考え方」を変えるためにコミュニケーションを維持しつづけることの重要性を説いている。そしてコミュニケーションを通じて、社員全員が経営者意識になるよう務めることになるということだ。


著者の諏訪社長の明るい性格が反映されている内容で、雰囲気をつくるのに苦労さていることが伝わる内容だ。諏訪社長がメディアに取り上げられるきっかけとなる、当時の首相が町工場を見にきたときの驚くべき行動などが面白い。人生には大きな転換期がある。それを掴むか手放すかは結局自分次第だということだ。


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むかし、ハードロック工業の若林克彦さんの著書にも似たようなことを学んだが、いずれも日本の製造業の未来を示す羅針盤となるような内容で素晴らしいと思う。
(=^・^=)



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週末の世界ラグビー、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(4カ国対抗戦)は、世界ランク1位の南アフリカのスプリングボクスが、前回敗れたアルゼンチンを大差で撃破し、優勝を飾った。




オールブラックスもワラビーズに圧勝。ゲームの始まりはワラビーズが先制したが、オールブラックスが追い上げて逆転勝ちした。しかしオールブラックスは今回、スプリングボクスに2敗ロス・プーマスにも負けて、過去最悪の結果になってしまったのではないか。



2027年ワールドカップ開催国オーストラリアが精彩を欠く中、アルゼンチンの躍進が目に焼き付く大会だった。見応え充分のゲームが多く、ラグビーファンを大いに喜ばせたことだろう。

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