マンダロリアン・シーズン1「我らの道と父性の物語」
公開が待たれる「マンダロリアン・アンド・グローグー」に先立って、Disney+でシリーズ化されている「マンダロリアン」をシーズン1までなんとか鑑賞しました。
マンダロリアンについては全く詳しくなかったのですが、1977年に始まった「スター・ウォーズ」サーガの中ではボバ・フェット、ジャンゴ・フェットの記憶です。
このシリーズでは、あの時代のあとが描かれているようで、帝国が滅びた時代が舞台。賞金稼ぎの組織は家族のような存在で、マンダロリアンもまた孤児としてここに引き取られ育てられたようです。
「This is the Way(我らの道)」
という言葉は「個人より掟を優先する共同体倫理」を意味するもののようですが、あくまで仕事は賞金稼ぎ。稼ぐのは金ではなくて、自らの身を守る鎧をアップデートするための素材だったりします。
彼が賞金目当てに捉えたグローグーは、ヨーダの子供のような存在。50歳という年齢には見えない幼さですが、グローグーがマンダロリアンを救ったことから情が移り、グローグーとともに旅する物語になっていきます。主人公がグローグーに情を移していく過程は、掟からの逸脱=アイデンティティの揺らぎでもあるんですよね。この“無口なガンマンが父になる物語”という構造は、いわば西部劇の系譜です。
印象的だったのは第4章「聖域」。AT-STの攻撃から村を守るため「七人の侍」のように村人を指導するマンダロリアン。そして第8章「贖罪」は、かつて敵だったドロイドのIG-11が、最後はマンダロリアンたちを守るため、「ターミネーター2」T-800のように自らを爆破させて献身的に仲間を守ります。このエピソードは「ジョジョ・ラビット」のタイカ・ワイティティが声優と監督を務めています。この2章はいわば「自己犠牲の象徴」のような内容です。
「掟で生きてきた男が、掟を裏切ってでも守りたい存在に出会う話」が、このあとどのように展開するのか楽しみですが、公開される映画とどのように関係してくるのかも興味深いですね。
われわれ60代のスター・ウォーズ世代にとって、ここに出てくる戦闘機や周辺のキャラクターが、そのまま息づいていて嬉しくなります。物語は硬派で真面目な物語ですが、頑なにマスクを外さないマンダロリアンのクールさが際立つ物語でした。
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