レッド・ツェッペリン:ビカミング
レッド・ツェッペリン:ビカミング(KINENOTE)
「山口茜選手、韓国オープン決勝へ――ツェッペリンと下北沢の夜」 -
このブログでレッド・ツェッペリンを取り上げるのは初めてですが、先ごろ亡くなられたロッキンオンの渋谷陽一さんがラジオで熱くツェッペリンを語っていたことを思い出します。
「圧力が言論を抑え込む世界。スティーブン・コルベアの番組打ち切り」
今回ご紹介する映画の字幕監修は、現ロッキンオン社長の山崎洋一郎さんが担当されているそうです。この際、映画の解説は少し脇に置いて、私自身のツェッペリンの思い出をメモしておきたいと思います。
私の世代がツェッペリンに本格的に触れたのは、ライブアルバム『永遠の詩(狂熱のライヴ)』でした。同時発売された映画を当時劇場では観ていませんが、二枚組のアルバムを何度も繰り返し聴いた記憶があります。その頃、渋谷さんのラジオ番組「ヤングジョッキー」や「サウンドストリート」でツェッペリンが紹介されると、夢中で耳を傾け、ファーストアルバムにまで遡って聴き直したものです。
当時、ツェッペリンの情報源はラジオや音楽雑誌に限られていて、学校で友人同士が断片的な情報を交換し合うのが常でした。彼らはテレビ出演を避け、アルバムを中心とした戦略でアメリカを制覇しましたが、今回の映画を観て改めてその事実を実感することができました。
1979年にリリースされた『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』は、6種類のジャケットを茶色い紙袋で覆うという仕掛けが話題になりましたが、従来の音楽性とは大きく異なり、高校生だった当時の私は正直がっかりしたことを覚えています。そして翌年、新聞の小さな記事でジョン・ボーナムの訃報を知り、大きなショックを受けました。私にとってツェッペリンはここで一旦終わりを迎え、その後のライブエイドでの復活までほとんど情報が途絶えることになります。
今回の映画では、バンド結成からアメリカでの成功、そしてイギリスへの凱旋までが、ジョン・ボーナムの貴重な肉声も交えて描かれています。私は彼らのライブを生で観たわけではありませんが、知られざる初期ツェッペリンの姿を追体験できる貴重な作品でした。もしかすると、この映画には続編が存在するかもしれないという期待も抱きました。
満席の劇場で上映が終わったあと、観客からまばらに拍手が沸き起こったほどの熱気がありました。ロック史の一端を知ることができる貴重な映画ですので、劇場での鑑賞をおすすめします。
(=^・^=)

- Becoming Led Zeppelin
- Madman
- DVD
★
★

