しあわせな選択「失業社会の就職戦争」
もし、
自分がこの映画の主人公のように、
会社からクビを言い渡されたらどうしよう……。
そんなことを思わず想像してしまう映画でした。
ドタバタコメディではあるのですが、あまりにも残酷で、妙に身につまされる。正直、明日は我が身という気もしてきます。
イ・ビョンホン演じる主人公(妻役は「愛の不時着」のソン・イエジン)は、製紙工場に勤めるベテラン管理職。しかし突然会社から解雇されてしまう。3か月で再就職するつもりだったのに、1年たっても仕事は決まらない。やがて愛犬も手放し、家も売ることになる。
そこで彼は一念発起する。
次の会社の就職活動で競争相手になるライバルを、次々となぶり殺しにしていくのです。
とにかく表現が素晴らしい映画です。
パク・チャヌク監督らしい、知的でシニカルなカメラワーク。人物の表情を執拗なまでに狙うカメラ。前作「別れる決心」でも見せた絶妙な演出がここでも冴えています。
何より見事なのは、この深刻なドラマをブラックコメディとして面白おかしく見せてしまう点でしょう。
会社に長年すべてを捧げ、生活の中心が会社になってしまった男と家族の物語。これは決して他人事ではありません。
ライバルを次々と殺してまで、主人公が最後に手に入れたものは何なのか。
そのラストもまた衝撃的です。必見ですよ。
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しあわせな選択(KINENOTE)

