カモのネギには毒がある 11 「予期せぬ出会い」

- カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義 11 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 集英社
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11巻はまずマズローの理論から始まる。
ゼミに入ってきた春木くんが美人局にあって金を巻き上げられそうになるのを加茂教授が救い「ワンストップ支援センター」に引き継ぐ。このセンター長の水原さんという女性が実はかつてシカゴで加茂教授に教わった学生だったのだ。
当時を振り返り、孤独だった水原さんに加茂教授はマズローの5段階説を越えるものを探せというテーマを突きつけられる。しかしそこに答えはなく、加茂は水原さんを励ますためにこのヒントを与えたという経験があった。「君は間違いなく選ばれた人材だ」と言われて水原さんは泣いた。この一言を言いたいために加茂はテーマを授けた。
マズローの説のこの先は、マズロー自身も解明しておらず、まだだれも明確な答えを出せていない。しかし5段階の「自己実現欲求」を越えるものとして、自己超越すなわち達観という領域にせまる議論が進んでゆく。
春木くんが次に狙われたのは「闇バイト」。予期せぬ展開に加茂教授が再び助け舟を出し、空き巣に入ろうとする闇バイトを止める。この集団心理を、
という。集団になると極端で危険な行動に向かう傾向だ。
1、突飛な意見は集団で目を引きやすい
2、集団になると集団の重みが希薄になり、個人の善悪がかき消される
おのふたつは冷静に見れば国家そのものに突きつけられたリスクなのではなかろうか、
ここまでを「マッチングアプリが繋ぐ予期せぬ出会い」というタイトルで夏原武さんが巻末で丁寧に解説を加える。
悪質なマッチングアプリの傾向は、アプリからLINEなどへ誘導するパターンが多いらしい。かつてFacebookを使って高額不動産投資に引っ張られた事件もあった。
いまは「ロマンス詐欺」の割合が急増し、春木くんのような美人局や闇バイトにリードされる。これもまた集団心理の合理性なのだ。悪人にとってマッチングアプリは便利な道具だ。アプリの世界に入ると善悪の判断が希薄になり、異性からの誘いは断りにくい。匿名性の高いSNSでは、外部へ誘導されるときに気をつけるべきだと言う。
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