ひつじ探偵団「善い羊飼い」
オオカミ少年のようですが「停戦」「停戦」「停戦」と言われていたイランとアメリカですが、どうも「終わった」ようです。「戦争」ではなく「停戦」が終わったという意味です。
・トランプ大統領、停戦は終わったと発言(ガーディアン)
・トランプ大統領は停戦は「終わった」と述べたが、交渉は継続できるとした。(GroundNews)
オオカミ少年の舌の根も乾かぬうちに「米国とイランが互いに攻撃を仕掛け合う(thenewregion)」状態のようで、この救いようのない現実にトランプ氏も「私はイランの暗殺リストのトップにいる」と開き直っています。やはり彼は大物です。
オオカミを恐れるひつじの身にもなってほしいものですね。
ということで、ここからは映画の話題。すでにアマプラで配信されている「ひつじ探偵団」を映画館で鑑賞したときのお話。

驚くことに、日本橋の映画館は満席でした。大勢の皆さんと一緒に見る映画っていいですね。
この映画には大きくふたつの魅力があって、ある殺人事件の犯人探しとしての面白さと、ある「聖書」の訓えについての感動的な部分が強調されているところです。素晴らしい映画です。
今年、家でアガサ・クリスティのドラマを鑑賞する機会が増えて、その影響もあってか、この映画の終盤の謎解きはまさにクリスティ調。相続財産を巡る殺人というのも同じ。
1、怪しい人物は犯人ではない
2、動機(Motive)が重要
3、真犯人は意外な人物で最後に現れる
4、手掛かりは最初から提示されている
という傾向と特徴はまさにクリスティの世界。巡査が最後に犯人を指し示すシーンは大きな見どころです。
そしてもうひとつ。「善い羊飼い(グッド・シェパード)」の訓え。これは福祉の基礎ですね。町山智浩さんも言われています。この映画で羊の集団に生まれ月の違う”冬生まれの羊”が仲間外れにされます。キリストのたとえ話では、99匹を残して1匹を探しに行く羊飼いが称賛されます。効率だけを考えれば愚かな行為ですが、「失われた一人に価値がある」という考え方がそこにはあります。現代の福祉や教育、人権思想の根底にも通じる考え方ですね。
いまは多様性の時代から、マイノリティや移民が疎外されている時代でしょ?そんな社会にあって、この映画の田舎町で起きていることは絵空事とは思えません。
映画の最後、事件が解決して、新しい羊飼いが羊を前に読み聞かせをする。それを聞き入る羊を映すラストシーンで、劇場の多くの皆さんが涙を流していました。わたくしも同じで、とても感動しました。
冒頭のニュースもそうですが、いつまで人は憎しみ合い殺し合うのでしょうかね。そして、国民を騙して政権に居座り開き直る。謙虚さを失った政治が独裁化し、これを何度も繰り返す。いつまで同じことを繰り返せばいいのか。キリストの訓えも虚しく聞こえます。
「善い羊飼い」の教えが世界を一度に変えることはないでしょう。でも、この映画のラストで羊たちが静かに読み聞かせを聞く場面に多くの観客が涙したのは、その価値観に共感する人この映画館には大勢いたからではないでしょうか。
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「ひつじ探偵団」(KINENOTE)
The Sheep Detectives - Behind the Scenes


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