#アイアム・ア・コメディアン 日向史有監督
大竹まことさんのラジオに村本大輔さんが出演されている。20分程度。
ユーロスペースは満席だった。驚いた。映画を見終えて次の回も行列ができていた。
ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんに3年間密着したドキュメンタリー。かつて年間200本テレビに出ていた漫才師が翌年1本になる。
村本さんが取り組むのは、素朴な疑問。それを彼のマシンガントークでぶっ放す。そこには偽りがない。この国で閉ざされた言論が、村本さんの強い言葉に解き放たれる。朝鮮学校の問題、原発の問題、沖縄の問題、これらを笑いに置き換える。
しかし、
この密着で村本さんは、その強さの影で家族のことなどを語るうちに弱さも見せている。映画の中でお笑い芸人が自分の過去や弱さをさらけだす。そしてときに酒に飲まれて涙ぐむシーンも出てくる。こうしたシーンをわれわれはどう受け止めればいいのだろうか。
すでにニューヨークに移住して、40歳過ぎてゼロからスタートした村本さんだが、その突き刺すような芸でこの国を立て直してほしい。この腐った国を。心から応援したい。
それにしてもこの国はいつから政治、あるいは政治家が寛容さを失いバカになったのだろう。かつては落語家や芸人が政治家を笑い者にしても、それに目くじらをたてるようなことはなかった。むしろネタにされるほど名誉なことだったではないか。いつから政治家はこんなに子供じみた存在になったのだろう。近いところでは安倍晋三と菅義偉からだと感じるがどうか。
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