桃源郷の記憶と甲斐善光寺
先ごろ仕事で甲府に行きました。
かつて担当していたエリアで、バブルの熱気の中、お世話になった取引先の方々と駆け回った場所——。約20年ぶりに降り立つと、懐かしさよりも土地が静かに迎えてくれるような落ち着きを感じました。
今回は仕事が中心でしたが、かつて行った昇仙峡の景色や石和温泉の記憶がよみがえります。あの頃、車で走るたびに桃の季節に出会っては、「桃源郷」という言葉が大げさでなく思えたものです。
北口周辺にはワインを楽しめるおしゃれなお店が増えていて、甲府もずいぶん変わったなぁと感じました。
その足でさらに善光寺へ向かったのですが、長野だけでなく山梨にも「甲斐善光寺」という立派な寺があるのですね。
遠くからでも堂々とした姿が目に飛び込んできますが、近づくほどに歴史の重みが増してくる。
境内はちょうど紅葉が見頃で、色とりどりの葉が風にそよぐたびに光を跳ね返していました。
池には鯉が泳ぎ、まさに“明鏡止水”という表現がぴったりの静けさ。
裏手から参道を逆流するように歩いて山門へ出ると、そこから見上げる本尊がまた一幅の絵のようでした。
武田信玄ゆかりの寺として知られている場所でもあり、もう少し下調べして訪れれば、さらに深い発見があったのだと思います。
でも、仕事の合間のわずかな時間でこれほどの紅葉と気の重なる建物に出会えたのですから十分です。
そういえば、かつて実家で飼っていた犬が甲斐犬だったり、仕事中このあたりで拾った猫を飼ったりしたことを思い出しました。ささやかなご縁を感じます。
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