あなたの知らない「世界の新常識」②「白人も資本主義もなくなる」

- あなたの知らない「世界の新常識」(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
集英社
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第2章 「自由」は常に犠牲を伴う ジョセフ・E・スティグリッツ
言わずと知れたノーベル賞学者。「オオカミにとっての自由はヒツジにとっての死を意味する」とは、自由に対する「常識」の変化を示唆しています。トランプの与えた「自由」で世界が混乱し、人々を苦しめています。自由はトレードオフを伴うものだ、というのがスティグリッツの主張。
・アダム・スミスの「見えざる手」は存在しなかった
・新自由主義は疑似資本主義でしかない
・ザッカーバーグやマスクが世界を分断している
・SNSの市場支配を改善するために、公共のソーシャルメディアが必要
わたくしがスティグリッツを支持するのは、彼がミルトン・フリードマンを理論的に粉砕したからです。フリードマンやハイエクの功罪は今も世界に負荷をかけている。フリードマンの弟子シカゴ・ボーイズがチリの独裁者ピノチェトを支援して多くの国民を苦しめました。経済学者として最悪の行為。論理を強引にイデオロギーに結びつける行為は危険です。
公共のソーシャルメディアについても、『非常戒厳前夜』に出てくるニュース打破のような機関が必要だとも述べています。新自由主義から脱却する唯一の手段は「市民社会」だと主張しています。

- スティグリッツ 資本主義と自由
東洋経済新報社
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第3章 白人はマイノリティになる エリック・カウフマン
香港生まれ東京とバンクーバーで育った人類学者エリック・カウフマン。彼の説はかねてから言われている白人の焦り。つまり、世界を植民地化して支配した白人の割合がどんどん減少することを説明します。2050年には北米で白人がマイノリティになるそうです。これはトランプだけが大統領選で移民制限を主張して当選したことと重なります。
前提として民族と人種は異なる概念であるといいます。世界を席巻した白人への「同化」の障壁となっているのは宗教で、ホワイトシフトを遅らせる最大要因はムスリムだと断言します。
・教育の高い人はポピュリストに投票しない
・トランプ支持者は極刑に賛成
・ヒスパニックはポリティカル・コレクトネス(多様性)率が低い
・日本は閉鎖的なエスニック・ナショナリズム
こうした主張の過程で、カウフマンはドイツのメルケルを批判します。2015年に多くの移民がドイツに渡ろうとして死者を出した。世界には7億人も移住したい人がいる中で、無差別な移民受け入れが死を伴うものであることを告白しています。ここは極めて難しい問題だと思います。

- WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日
亜紀書房
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このことと少し関係がある映画を思い出しました。
黒人にエイズウィルスを投与して、数を減らそうとした組織が、コンゴとアフリカ大陸の民主化を阻止するために、当時国連の事務総長だったハマーショルドを殺したのではないか?という陰謀説です。
第4章 「資本主義の次の世界」がやってくる ジェイソン・ヒッケル
イギリス人のヒッケルは、気候変動危機を前提として資本主義に終わりがくることを丁寧に説明します。これもまた斎藤幸平氏の主張に繋がります。経済政策で気候変動は止められないというもの。大いに同感です。
人間の幸福に「成長」は本当に必要なのか?という問いです。「幸福度」で年々ランキングを落とす我が国は、戦後「成長」という果実に踊らされ、奴隷のように働いてきた国です。資本主義は幸福とは関係のないものばかりを売りつけて資本を蓄積し、エリート・コンサプションで支配する構造。
「テクノ・リバタリアン (橘玲著)」にも書いてありましたが、「囲い込み」が資本主義の本質。全てを植民地化することが資本の本能です。
経済学者の圧倒的多くが、「成長」こそが幸福だと理屈で唱えようとしますが、地球環境は人間の成長を前提としていません。
・資本主義の次に来る世界 ポスト資本主義
・メディアが独立しないと民主主義は成立しない
・企業ではなく「山や川に法人格」与える
・「人新世」ではなく「資本新世」、悪いのは人ではなく「資本」
という多くの主張に同感します。もはや気候危機は待ったなしなのです。

- 資本主義の次に来る世界
東洋経済新報社
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つづく・・・
あなたの知らない「世界の新常識」① 大野和基編 「常識の終わり」 -
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