あなたの知らない「世界の新常識」① 大野和基編 「常識の終わり」

- あなたの知らない「世界の新常識」 (インターナショナル新書)
集英社インターナショナル
本
インタビュー形式で世界の著名人と最新情報を知る本です。このブログでも大野和基さんの本は紹介しました。
ちょっと前フリが長くなりますが、少し前に見た映画で「モーガンズクリークの奇跡」を久しぶりに鑑賞した「きみに読む物語」というのがあって、いずれも育ちの違う男女の物語なんです。これは「未来を語る人」①で紹介した、吉永小百合さん主演「大空に乾杯」にもつながる「釣り合った結婚が不平等を拡大させる」というミラノヴィッチ教授の説に重なるものなのね。「資本主義だけ残った」という著書は読み応えがありました。
大野和基さんはまえがきで、①力こそ正義の国際秩序 ②気候危機 ③AI=人間疎外 というテーマを掲げたうえ、「思い込みを捨てて『新常識』手に入れる必要がある」と書いています。まったくその通りで、世界の常識が目まぐるしく変化する時代に手にすべき本だと思います。
第1章 常識の時代は終わった スラヴォイ・ジジェク
ジジェクの著書やインタビューは、たとえが奇抜で難しいのですが、2冊読みました。
終末論や陰謀論のようなメッセージ色の強いジジェクですが、事実として「常識」そのものが変わってしまったことを、彼らしい表現で説明します。
・イーロン・マスクは人間の思考を直接デジタルに接続しようとしている。
・ヒトラーは絶えず「平和」(ユダヤ人を殺せば「平和」が来る)と訴えて支持された。
・移民はメガビジネス(貧しい移民は受け入れない)
・中国の新植民地主義(経済協力という罠)
・現代は量子学的スーパーポジション(重ね合わせ)状態
こうしたコメントの中に、信じられないような「新常識」が隠されていていて、ジジェクは環境危機を戦争に見立てて、今必要なのは「戦時共産主義」だと断言します。これは斎藤幸平氏の主張とも折り重なります。
日本の取材は一切受け付けないと言われるジジェクですが、大野和基さんが「訪問します」と伝えたら、オンラインでインタビューを受けてくれた内容がこれです。相変わらずとても刺激的ですね。
つづく・・・
あなたの知らない「世界の新常識」① 大野和基編 「常識の終わり」 -
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