#資本主義だけ残った ③ 「真の平等」

前回のつづき。



4、資本主義とグローバリゼーションの相互作用


前節で説明された「腐敗」は国境を超える、という話しだ。


もはやグローバリゼーションとボーダレスは止められない。資本の移動はますます加速し、移民も一定以上に増える。移民とは労働である。その意味で、労働のグローバリゼーションがいま政治問題となって戦争にまでなる時代となった。移民問題を政治問題化させないためにミラノヴィッチ教授は以下の3点を提案している。


1、所得格差を減らす

2、福祉を削減ないし解体する

3、移民の権利を限定する


そしてこれらのグローバリゼーションに腐敗は必ず伴うとも言っている。


5、グローバル資本主義の未来


超商業科資本主義において道徳観念の欠如は避けられないとミラノヴィッチ教授は説明する。


人間に本来備わっているはずの道徳心は資本主義社会で消されてゆく。そのために法律という概念が生まれる。これは道徳のアウトソーシングだという。マンデヴィルの「私悪は公益なり蜂の寓話)」の言葉にもあるが、宗教も含めてこの社会は欺瞞と偽善を常に内包している。


それでも「成功=金持ち」という金満主義(資本主義)の代わりはない。お金とは労働資産の保有と腐敗によって獲得される。


ミラノヴィッチ教授は「原子化と商品化」というカテゴリーで実にユニークな分析をしている。原子化とはすなわち削ぎ落とされた状態であって、全てをアウトソーシングして(一人になって)孤立してゆくというものだ。社会がこれだけ便利になって、何一つ手を汚さずに”お金”でことが済む社会を原子化という。


富裕国 一人暮らし(核家族化)

貧困国 大家族化


少し横道にそれるが、内田樹さんと白井聡の「新しい戦前」という対談で、アングロサクソン系とスラブ系民族の違いについて語られていて、スラブ系は家族主義だというお話がこの本の話題に少し重なり合う。


この例えの先に、長続きしない関係で構成される社会をギグ・エコノミーとし、全てが商品化された究極の資本主義状態をイメージする。


しかし、富裕国と貧困国がグローバル化することを是としても、ここには不平等や格差や偏見というハードルが立ちはだかり、文明の救い手でありながら破壊の原因にもなりうる。


互いが平等になれば、相手を恐れることで平和が保てる。(アダム・スミス)


核保有国が牽制しあうように、真の平等は「恐怖心」によって保たれるという。


リベラルなアメリカと政治的な中国、という単純比較ではなく、それぞれの特徴を示すこの著書は、最後にわずかながら共産主義への期待ともとれる説明を加えている。結果的に中国共産党は資本主義を急激に発展させたことの矛盾。この矛盾は将来必ず破綻する。それはアメリカも同じで、むしろ破綻するのはアメリカのほうが先だろうとも思われている。



この文脈で、バイデン大統領と岸田首相の声明を読み直すと、日本がいかに主権国家でないかが明らかとなる。破綻に向かうアメリカが書いた(と自ら言っている)日本国憲法によって我々は生かされている。破綻の道を共に歩もうというのが、この国の意思なのであろうか?



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