グッドニュース「誰も正しくないのに全員必死」
いや、とてつもなく面白かったです。「よど号ハイジャック事件」をモチーフにしたコメディ。こんな面白い映画、久しぶりに見ました。
「リンゴの木、桜の花」という重信房子さんの記事や、池上彰さんと佐藤優さんの「真説 日本左翼史」「激動 日本左翼史」「漂流 日本左翼史」という一連の対談シリーズにもあることが、この映画では極めて面白おかしく描かれています。見沢知廉の「天皇ごっこ」で、”左翼は難しくてつまらない”という問題を逆手にとったような素晴らしい映画でした。いや、実に面白かった。
日本の航空機がハイジャックされて、この飛行機を救出するために、北朝鮮と韓国のだましあいが始まる、という展開から、日本政府をからめて、お互いが責任のなすり合いをするドラマです。「誰も正しくないのに全員必死」という構図になる。かなりのブラックコメディです。
韓国の中尉とテロリストが「あしたのジョー」をめぐって理解しあったり離れたりするシーンも笑います。
要するに、北朝鮮を目指す赤軍も、共産主義を全否定する日韓政府機関も、ただただプライドだけのために死にものぐるいの奔走を繰り返すというのが笑えます。飛行機を平壌と見せかけて、韓国の空港に着陸させるシーンは抱腹絶倒でした。
そして、このテロ対策を演出した韓国の中央情報局が依頼する謎の人物(ソル・ギョング)が、日米韓を股にかけて仲裁する理由が最後に示されて終わります。彼が最後に受け取ったIDこそ、彼の本当の目的だった。「国家でも思想でもなく、個人の欲望や過去に回収される」締め方は、近年の韓国映画らしい冷笑も感じます。単なるドタバタで終わらせず、ちゃんと後味を残すんですよね。
ヤン・ヨンヒ監督の「スープとイデオロギー」など、南北朝鮮を描く作品は多くありますが、日本政府を交えて、三つ巴で混乱させるドラマは見た記憶がありません。韓国映画ですが、日本と韓国の愚かな政治を皮肉る画期的作品。やはり映画はこうでなくていけませんよね。「国家も思想も、結局こんなにバカバカしい」ということですよ。(だから国民が監視しなきゃいけないんですけどね。)
いや、本当に面白かった。必見の映画です。
わーい🙌5/31楽しい時間を一緒に過ごしましょう😊✨ https://t.co/KroVm2TjPB
— 林 比佐子@シネ秘 (@chakopon) April 12, 2026
そして「シネマ秘宝館」も必見です。5月31日。
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