クイーンを知ったのはいつだろう。記憶の限りだが、中学３年生、同級生から借りた「QueenⅡ」の衝撃は忘れない。それまでキッスやエアロスミスなどアメリカのロックバンドに魅力を感じていた頃、このアルバムはまるで違う世界だった。当時はアメリカとイギリスの違いもわからなかったが、少なくとも「QueenⅡ」の途切れのない楽曲の衝撃は忘れない。いや、ほとんどここに記憶が留まっていると言ってもいいかもしれない。

また、友人の家でNHKで放映されたライブを見せてもらった。忘れもしない「Now I'm Here」で始まるこのライブの衝撃もまたすごかった。白い衣装に身をまとった天使のような彼らが放つ楽曲は意味はわからなくても、どこかほかの外国人アーチストとの違いを感じた。ちなみに当時「エンジェル」というアメリカのバンドがあったが、その後の活動は大きくイメージを変えてゆく。

当時は発売されるレコードと音楽雑誌やラジオが情報源だった。FM専門誌などのほか、ミュージック・ライフからロッキング・オンまで様々な雑誌を読み漁る。その中でもミュージック・ライフは写真も多く、クイーンが来日したときの写真は印象的だった。あれから約５０年。

その後、クイーンとして雑誌の表紙を飾るのはフレディがほとんどだったが、そのあまりの変わりように毎回驚かされた。

その後、テレビでミュージックビデオが紹介される機会が増えてきた時、なんといってもこの動画には驚かされた。「ブレイク・フリー (自由への旅立ち) 」。１９８４年。「ライヴエイド」でのパフォーマンスはこの翌年、１９８５年７月のこと。テレビにかじりついて見ていた。（目的はレッド・ツェッペリンの再結成で、死んだジョン・ボーナムに代わってフィル・コリンズがドラムを叩いていた。）そしてエイズ撲滅を目指したこのライブの６年後、フレディはこの世を去る。クイーン結成２０年目の年だったそうだ。

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