#ゴールド・ボーイ 金子修介監督
「ゴールド・ボーイ」
この映画が画期的なのは、中国の原作ものを日本の映画会社が中国資本を受けて作ったことだろう。中国が日本に投資してリターンを得るというパターンはこれからも進撃を続けるだろう。逆にアメリカ資本は日本映画に金を出さないで、興業だけが目当てだ。このあたりのロジックを冷静に考えたほうがいいと思う。東京テアトルはさすがだ。
片時も目を離すことができない映画だった。
この映画についてなにか説明を加えようとすると全てがネタバレになるので敢えて細かいことは書かないが、ミステリーとしてもクオリティが高いが、このドラマの舞台を沖縄にしたことがとても重要だ。
ある意味で、タイトルが雄弁に物語る。冒頭の美しい海に大きく「黄金少年」と記されたタイトルが中抜きになって沖縄の美しい風景をかき消す。崖っぷちのシーンからジェットコースターのような展開がぐいぐい進み、飽きさせることがない。
富裕層と貧困層が殺人を間においてお互いを牽制しあう。それぞれのしたたかに引きずられてドラマは混乱のうえに混乱を重ね、どんでん返しを繰り返す。そして画面のところどころに出てくる米軍の基地。主人公の少年が「僕たちの問題はお金があれば解決できるよね?」のひとことは、この前に見た「ロッタちゃん」の裏返しではないか。地域で子供を守ろうとする国と、社会全体が子供に見向きもしない国の未来。価値をすべてお金で計ろうとする社会の行く末がここに示される。
中国でも、日本でこの映画が製作されたことが大きく報道されているようだ。
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