ザ・ホエール ダーレン・アロノフスキー監督
キネノートのレビューはこちらから。 「ザ・ホエール」
最初に思ったのは「ギルバート・グレイプ」。主人公の母親が確か鯨のように太ってしまったという話しだったと思う。
The Whale | Official Trailer HD | A24
公開からだいぶ時間が経ってから見た映画だが、平日の夜の劇場はそこそこ席が埋まっている。それほど混んでいない劇場の最前列で見ている方は、相当この映画への思いがある方だと思う。スタンダードサイズの映画なのは、きっと主人公の(白鯨のような)巨大な人物を大写しにしたかったのではないか。
冒頭でくぐもった畑の真ん中あたりでバスが停まる。バスにはある人物がいて、主人公の家を訪れる。彼はどこからか逃げてきて新興宗教の布教のためにこの家に訪れる。そこには今にも息を途絶えそうな巨漢が椅子に座って「エッセイを朗読してほしい」と彼に要求する。そのエッセイは「白鯨」の感想文だ。このエッセイを読み聞きすると主人公は心が休まるらしい。それはなぜか・・・
117分の密室劇はとても暗く、主人公が喘息持ちであることなども含めてとても息苦しい。この息苦しさと「白鯨」を背景とするドラマは、最後にとてつもない感動をもたらす。部屋のテレビから流れるニュースシーンなども、このドラマの主題を支えるもので、広い意味で宗教問題に正面から向き合おうとするものだ。はっきり言うと政権批判の映画である。
「白鯨」のように巨大になってしまった主人公はいったい誰なのか?誰をこの人物に重ねるのか?甘いものをついつい手にしてしまうシーン(依存症となる人間の愚かさ)は何なのか?ありとあらゆるシーンにアメリカ(あるいはアメリカだけでなく)の抱える矛盾を痛烈に批判する映画だと思う。
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