燃ゆる女の肖像
胸を締め付けられる様な映画だった。
『燃ゆる女の肖像』
女性監督による女性の映画。男性はほとんど出てこない。全くといっていいほど出てこない。
とにかく映像の美しさ、そして俳優の美しさと演技が素晴らしい。主人公の画家が船で渡る島。途中絵画が海に落ちる。それをなりふり構わず海に飛び込むシーンが衝撃。ここから緊張感のある映像が始まる。
肖像画を描く女性画家と嫁入り前に肖像画を描いてもらう女性との対峙。
この二人の関係が延々と美しい風景とともに続く。そして二人の関係が次第に濃厚になってゆくまでのドラマが展開するのだ。
とにかく二人のシルエットが重なり合うシーンの美しさ。高貴な宝石を手に入れたような気分。
そしてラストシーンはもう涙が止まらない。
このアデル・エネルという女優にかかる見事な演技、これにはもう言葉がない。
そしてこの映画にないものがもうひとつ。
音楽がほとんどない。
最後のヴィヴァルディで圧倒される。
(=^・^=)
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