引き裂かれるアメリカ 町山智弘著
副題に
銃、中絶、選挙、政教分離、最高裁の暴走
とある。まさにこれアメリカの実情。しかし、単にアメリカの実情かというとそれは違う。アメリカは世界でも最も尊敬されない国であり、その鏡が日本だと知るべき本だ。
引き裂かれているのはアメリカだけではない。
本の半ばから陰謀論について様々な取材が展開される。
知られざるアメリカの現実を知る中で、引き裂かれる大きな二つの対立は何かと考える。
町山さんの本の中で、銃所持を支持する側は「アメリカをひとつにまとめたい。」と言い、白人至上主義者は「国家がバラバラになってもいい。」と言う。要するにこの対立なのだ。もともとネイティブ・インディアンを追い出したイギリス人が建国し、アフリカから奴隷を連れてきた歴史を顧みず、「まとめたい」愛国者と「バラバラでいい」白人が対立する国。これがアメリカだということだ。
特にトランプ政権前後の凄まじい対立のうねりは、それぞれの主張が強く、陰謀論の中にはロシアゲートと呼ばれる策謀も交錯していよいよ複雑化している。
それでもアメリカはいい国だと感じさせるのは、アジア系俳優として活躍されたジョージ・タケイさんのエピソード。かれがカミングアウトするまでの苦悩を思うと泣けてくる。
そして真珠湾攻撃の後、多くのアメリカ国籍の日本人が強制収容されてから80年。バイデンが日本語で「ニドト ナイヨウニ」と発言したことにシンパシーを感じる。
世界の最もしょうもない国ではあるが、それでも世界で最も大きな力を持つ国であることを学ぶ本だ。実に面白かった。
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