アルゼンチン1985 〜歴史を変えた裁判〜

Argentina, 1985 - Official Teaser Trailer

「二度と再び」
Nunca más
というアルゼンチンでテロリズムを否定する言葉はここから生まれた。同じ言葉は、２００２年にジェニファー・ロペスが主演した「
イナフ
」という映画のスペイン語のタイトルで使われる。夫の暴力から逃れようとする妻の話し。思えばこの映画「アルゼンチン１９８５」に出てくる女性や子供の堂々とした姿勢、証言者の真っ直ぐな眼差しなど、その開き直りとも思える強気の姿勢こそがこの映画のテーマなのではないだろうか。

この映画はいろいろな切り取り方のできる映画だと思う。ジャンタスの試練（フンタス裁判）として歴史に名を残すこの裁判劇は、間違えると日本の現状だ。気づかない（気付かされていない）日本がいつかこの国が歩んだ道と同じ道を歩もうとしているように感じさせる。

Argentina 1985 | Comparación Real vs Ficción
実在の人物が実際に戦った話し。そしてアルゼンチンの実情を踏まえ、軍が力を持つことで必要以上の拷問や暴力があった。そのことが法廷で次々に暴露される。刑務所で出産した女性の証言は言葉にできない。それでも事実を認めようとしない弁護側。自分たちが必要とされていたことを力で示そうとする。主人公の検事は大統領からの圧力もはねのけ、徹底交戦する。

主人公の子供が存在感を示す。父親の法廷証言をわかりやすくするようアドバイスしたり、様々な圧力にも子供ながら屈することがない。この屈託のない存在がドラマを暗い淵から取り戻す。

★

ブロトピ：ブログ更新！記事内容更新！はこちらへ！