#ダリチョコ の映画とグルメ

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ゼロからの「資本論」② 斎藤幸平 グッバイ・レーニン!

前回のおさらい。

第3章 「ブルシット・ジョブ」を生む
著者は、ケインズが2030年には週15時間労働が主流になり、余暇をいかに過ごすかが課題となる時代がくるとしている。2030年まであと7年。そういう気配は感じられない。
ケインズが想定していたのは「働かなくてもいい」状態だが、実際は「働けなくなる」というのが現実だ。筆者も定年を過ぎて悠々自適に過ごすことが夢ではあるが、実際は定年を過ぎても働くしかないのが現実だ。これもまた資本の奴隷となって生きざるを得ない現実が我が身に押し寄せていること自覚する。
世の中はコンピューターやインターネットの普及で便利になった。技術革新の繰り返しで何もかもがよくなったつもりでいるが、仕事は逆に辛くなる一方だ。家にいても仕事に追い回される。
この本のなかで「ジャガーノート」というキーワードが使われている。「絶望的な犠牲を強いる強大な力。」

同じタイトルの映画があった。リチャード・レスター監督作品。旅客船の爆弾魔が自称する「ジャガーノート」だがもともとはヒンドゥー教の神で、強大な犠牲を強いることの意味をもつ。斎藤幸平氏はこれをもって、資本主義が神のように祀り上げられ、意味のない大量の仕事を生む、すなわち「ブルシット・ジョブ」を大量生産する社会に導かれてゆくことを示している。


第4章 緑の資本主義というおとぎ話


リービッヒの「略奪農業論」を紹介し、都市と農村の対立の先に、土壌疲弊、森林荒廃などの本当の原因を示す。ここは養老孟司さんや宮崎駿さんの考えのベースにもなっている。


第5章 グッバイ・レーニン!


この章のタイトルが同名の映画を連想させる。冷戦中に意識を失って、ベルリンの壁が崩壊後に意識を取り戻した母親を巡るコメディだ。浦島太郎か。


かつてソビエトや中国が目指した社会主義の失敗をここで分析する。国家が主導する社会主義の失敗。それは資本主義も同じなのだが、いずれにしても「放置すれば社会も自然も略奪される」というシナリオが重なる。社会主義が官僚で、資本主義が資本家。いずれも支配層が社会を崩壊へと導く。レーニンの目指した社会は官僚の暴走で破綻した。


いずれにしても、国家権力や政治体制に左右される社会ではなく、自発的な「アソシエーション」を組織することを著者は提案している。そして資本主義の宿命である高度な経済成長と決別するべきことを唱えている。


つづく・・・



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