Jackson Hole Economic Symposium

今日から明日にかけてこの話題で尽きないだろう。
ジェローム・パウエル氏の発言がトランプ大統領の期待に応えられるかどうかが注目となるが、ここはパウエル氏の制度の独立性を意識して、弱腰発言はやめてほしいと思う。


とにかくEUが混乱している。


ドイツのマイナス成長とブレグジットは、メルケルとジョンソンがお互いにそっぽを向くシーンが目立ち、完全にもの分けれに終わっている。そこに例のイタリア政権混乱などが重なり、わけが分からない状態だ。


中国の成長が鈍化している中、香港騒動に台湾までが便乗しようとしており、低金利と正常不安は募る一方である。


そこにアメリカが利下げを続ければ、いよいよ世界の資金は行き場を失い、投資意欲はますます減退する。投資家が様子見を決め込めば、世界資産はどんどん目減りする。反面、貧困国の食糧難は続き、移民の行き先が閉ざされれば餓死者が出てさらなる混乱が世界に拡散するのである。


トランプがパウエル発言に過剰反応すると、それはアメリカの停滞をも暗示させることになり、世界経済はリセッション状態のスパイラルに陥るのだ。


ところでトランプは案外平和主義者のようだ。中国へ貿易戦争を仕掛ける反対で、香港問題には憂慮している。彼はある意味徹底したビジネスマンであり、政治家ではない。理念もへったくれも経済が潤わなければ立ち行かないことをよく理解している。過去の政権が不景気が近づくと戦争をおっぱじめて目くらましのようにサブジェクトをすり替えるのとは少し赴きが違う。彼は戦争で余分な損害を出すぐらいなら、自分の国だけ経済が潤えばいいと思っている。この論旨は徹底していて見事だ。


3年半前、彼が大統領になることをほとんどの国が予想しなかったが、あのまま民主党のヒラリーが大統領にえらばれていたとしたら、未曾有で想定外の大きな戦争が始まっていたかもしれない。


日本は沖縄の基地をアメリカが撤収するまでに、自国の兵器を整えたいと思っている。アベノミクスはこれを憲法改正にリンクさせたくてしょうがないのである。だからトランプに米軍基地発言をさせて、世論を引っ張ろうとしているようだ。ひどい話だ。


いずれにせよ、特に日本のメディアは冷静の上にも冷静に報道していただきたい。日本と韓国のメディアが、世界で最も稚拙で崩壊している。戦争へ導いたのだってメディアだ。


ジャーナリストにまともな人はいないのか?

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